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ポッカGTでレースフォトグラファー体験講座【前編】

鈴鹿サーキットのコースサイドで流し撮りをしまくる方法

2011年10月07日 23時13分更新

文● 林 佑樹

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前日ブリーフィングは楽しいです

 ブリーフィングというと、「貴様らの明日のミッションは、撮影!! 返事はイエスかラジャーだ!!」というのをイメージしやすいが、文章で表現するなら、「ね~? 明日はどこで撮ろっか~」くらいな勢いだ。リピーターが多いので顔見知りの人も多いようだが、初参加の人にも皆さん優しいので、そのあたりは安心していい。このあたりの雰囲気も、レースフォトグラファー講座のいいところだ。10年振りだったけど、かしこまることなく参加できた。なお、開催場所はフロント2Fのハーモニーホールだった。

 この日のブリーフィングは雨の話題からスタート。明日の天気はどうか、天気図やら気圧配置などの情報をもとに撮影場所の選定という感じで進む。参加者同士のカンタンな自己紹介もある。

 また、プレスゾーンでの撮影ということで、注意事項の確認も数多い。たとえば、同じ場所で撮り続けないこと。これはプレスなカメラマンにも、ほかの講座参加者にも迷惑になるからだ。ちょっと撮影したら少し動く(ポイントを譲る)ことが大切。次に、フェンスを背にしないこと。これは観客席から見ていたり、撮影しているほかの人の邪魔にならないため。「ファインダーだけでなく、周辺にも気を配る」というのはかなり徹底して言われる。というか、これはカメラ野郎の基本事項といってもいいのだが……苦言をいえば、イベント関連では上記ができていない人も多い。

ブリーフィングの様子。手前から鈴鹿サーキット・京極氏、アシスタント講師・原田氏、最奥にいらっしゃるのが鈴木センセ。昔と同じく、テーマは「楽しく真剣に」だった

翌日のスケジュールや撮影場所を決めたら、ブリーフィングは終了。筆者はサービスロードとシケインで撮影という流れに決定した

 翌日の撮影は天候の問題もあり、「なるべく移動しない、安全を考える」ということで、サービスロードとシケインの2ヵ所をチョイス。サービスロードとは、第2コーナー中腹からダンロップ付近までのこと。撮影したい場所は講座中に積極的に発言するといい。ヘアピンや立体交差付近なども撮影可能エリアだ。ただ今回は、悪天候に加えてレースの距離が500kmに短縮されたため、移動が少なめになった。

 ブリーフィングが終わると、懇親会へとスライドするのだが、大人ばっかりなので酒盛りになる(笑)。初参加の人はアシスタント講師の原田さんのレクチャーがあるということで、そちらに参加していた。10年振りだから初めてですぅなノリでいたら「いや、君、違うから」と言われたんだけど。レクチャーはシャッター速度や絞りの決め方、親指フォーカスのお話、一脚の使い方など。レース撮影がメインだが、人物撮影の話題にシフトするなど、写真な話がてんこ盛りだった。

 レクチャーの中でも重要なのが、ファインダーを覗いているときの心構え。観客席の場合は車両との距離もあるし、間にフェンスもあるが、講座の撮影では、車両との距離が近く、コースとの間にはタイヤバリアくらいしかないため、万一車が突っ込んできた場合は自分で自分の身を守るほかない。そのため、ファインダーを覗いているときは、両目を開けて、耳で異音がないかチェックする。特に雨天時はコースアウト率が高まるため、これが重要なファクターなのだ。

 実際のところ、講座が終わったあとにすごく疲れるのは、超集中しているからだと思う。長距離を重い荷物持って歩いて足が痛いというのもあるが、構図を決めつつシャッターを切り、かつ周辺情報を拾い続けるという作業は、想像以上に心身とも疲労してしまう。

一方、リピーター軍団は酒盛りまっしぐらだった。内容は写真やら近況報告など

 さて、ブリーフィングが終わったら、ルームメイトと写真話で夜更かしだ! と思う人もいるかもしれないが、そんなことはなくて即爆睡がお約束だ。筆者も写真の再チェック(久しぶりすぎてダメダメだったので)したり、ちょっと作業したりの後は、すぐに就寝してしまった。だって朝早いんだもん。



 レースフォトグラファー体験講座レポート前編はここまで。後編ではいよいよ決勝レースに身を投じ、プロのレースカメラマンと同じ場所で写真を撮影する様子をレポートするぞ。

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター。紆余曲折あって、PCからゲーム、家電、生活雑貨までやれちゃう体になった。最近はやたらとスマートフォン尽くしな生活を送っている。むしろ、Andorid地獄。

 ミク男っぽい格好でグッスマレーシングのおねーさんたちと写真撮っておけばよかったなぁ。チラチラッ。



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