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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第36回

Windows Phone 7.5本格ローンチ スマホ第3の流れになれる?

2011年10月07日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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すでにNokiaはWP7用のアプリ開発者育成に
力を注いでいる

 端末のほかに、Mangoの成否を握るもう1つの要因がアプリケーションだ。Windows PhoneでMicrosoftは「Windows Phone Marketplace」を展開しており、MangoのローンチにあわせてWeb版を公開した。Microsoft公式のWebサイト「Windows Phone Marketplace Statistics」によると、2010年10月のローンチから約1年、アプリケーションの数は3万2000点を超えたという。8000人以上の開発者がおり、カテゴリー別では、最も多いのがゲームで約17%、生産性ツール、エンターテインメントなどもよく開発されているようだ。

 ちなみにiPhoneの「AppStore」のアプリ数は約42万、Androidは25万といわれている。だが、スマートフォンブームが一巡しつつあるところで、ユーザーにとってアプリの数は大きな要素ではなくなってきたように見える。プラットフォーム/アプリストアアプリ側は、開発を促進するのと同じぐらい、アプリストアの機能(検索、レコメンなど)の開拓を進める必要があるようにみえる。

 その開発者側も、Nokiaへの期待は大きいはずだ。Nokiaは「Forum Nokia」というモバイル分野では最大の開発者向けプログラムを持ち(現在、名称は「Nokia Developer」に改名)、すでにWindows Phone向けアプリ開発の促進をスタートしている。

MSのもうひとつのスマホ戦略である特許関連では
Samsungとクロスライセンスを締結

 最後に、Microsoftの裏の戦略ともいえるAndroidベンダーとの特許クロスライセンスでも、大きな動きがあった。Mangoローンチと同時期、MicrosoftはSamsungとクロスライセンス締結を発表、大手AndroidスマートフォンベンダーとしてはHTCに次ぐものとなった。MicrosoftはここでMotorola Mobilityがライセンス合意に応じていないことを強調し、プレッシャーをかけた。Motorolaはご存知のようにGoogleと買収合意を発表している。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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