6日、渋谷、銀座のアップルストア店頭には、スティーヴ・ジョブズ氏の訃報を知った人々が多数詰めかけ、店先には献花の花束がならんだ(写真=アップルストア銀座)。
アップルストア銀座には、30本以上の花束が置かれていた。花束のほかには、赤いリンゴや、「Thank You Steve.」と書かれたメッセージボード。ボードの中には、「Stay Hungry. Stay Foolish.」と書かれたカードも見られた。これは2005年、ジョブズ氏がスタンフォード大学で講演したスピーチからの引用。「ハングリーであれ、“お利口”になるな」。あまりにも有名すぎるこの名言に、強く心を動かされた人も多かっただろう。
店頭には報道陣がつめかけ、iPhone 4Sの発売かと見まごうほどの混雑ぶりだった。報道陣の間では「株価が」「経営が」と生々しい言葉も飛び交っていたが、花束の前で静かに手をあわせる人の姿が大半だった。印象的だったのは、近くを通りかかった高校生が、事情を知らない様子で「なんだろう。auの話?」と話していたこと。彼の死を知らない人の間でも、彼のかかわったプロダクトは膾炙しつづけるのだろう。
アップルストア渋谷には、やはり14~15本の花束が。NeXTのロゴと「Thank you」の文字を印刷した紙で巻いた白いバラ、わずかに齧られた赤いリンゴも転がっていた。ストアはいつものように人が入ってにぎやかだったが、やはりどこか静かな雰囲気だった。
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