まだ混雑していないのか!?
良条件ならADSLクラスの速度が期待できる
ここからは実際にL-09CとノートPCを用いた通信速度を計測した結果をレポートする。最初にテストした場所は筆者のマンション。ドコモのマップを見る限り、8月末時点のXi対応エリアからわずかに外れた場所だが、L-09Cを起動してみるとディスプレーには「LTE」の表示が出たのでXiでの接続が可能であった。
周辺に防音壁があるなどかなり電波が入りにくい場所なのだが、アンテナは最大で通信状況は良好に見える。速度も下りで5Mbps弱の数値であり、この時点では「まずまずの速度」という感触を持った。
次にテストを行なったのは、筆者宅から最も近いXi対応エリアゾーンの中心付近。歩道橋の上という障害物の影響を受けにくそうな場所を選び速度計測してみると、下りが約11Mbps、上りが約3Mbpsまで速度が上がる。同じアンテナ最大でも倍以上の速度差があることから、アンテナ本数は通信速度の目安にはならないようだ。
続いては、ベストに近い通信状況が得られる場所として、Xiサービスエリアの中でもXi利用可能スポットとして掲載されている駅構内を選んだ。ここでの速度は下りが12~14Mbps、上りが約4.5Mbpsと、モバイル通信としては最速クラスの速度を叩き出した。
ここまでくると一昔前のADSLとさほど変わらず、高速ブロードバンドを実感できる数値である。上りも速いので、動画配信や写真のアップロードも実用的だ。
最後はアンテナが1~2本で変動する、通信状況の悪いビルの谷間である。悪条件下では、さすがに上り、下りともに大幅に速度低下するようだが、それでも上りは1Mbps前後の数値があり、メール閲覧であれば十分な速度である。
テストの結果をまとめると、LTEの帯域がまださほど混雑していないこともあって、Xiの通信速度は次世代モバイル通信にふさわしいすばらしい速度を出す。
もちろん悪条件下では大きく速度低下するが、通信さえ確立していれば最低限の速度は確保できる。速度を重視であれば、間違いなく高い満足度を得られるはずだ。
現在のXiはとても快適
対応エリアの狭さがネック
Xiが速いと言っても、それはXi対応エリア内に限られる。現在のXi対応エリアは大都市限定で、しかも都内23区内でも主に山の手線外側でエリア外が多く見られるなどまだまだ不便だ。
Xiの価値は、ユーザーの活動エリアが対応エリアに入っているかどうかがポイントとなるだろう。XiのWebページには、現在の対応エリアのほかに2012年2月末までの対応予定エリアが掲載されているので、Xi導入に興味を持ったのならチェックしておきたい。
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