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NECパソコンの故郷で、幻の超薄型Android端末を見た

2011年09月28日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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米沢市にあるNECのパソコン生産拠点「米沢事業場」。元をたどれば、戦時中の1944年に創業した「米沢製作所」という企業に遡る

 NECパーソナルコンピュータ(以下NECP)は27日、山形県米沢市にある同社製パソコンの製造・開発拠点「米沢事業場」を報道陣に公開。「かんばん方式」で無駄を省いた生産工程や、次世代のパソコンに採用されるかもしれない開発中の新技術、製品化されなかった幻のAndroid試作機などを披露した。


NECパーソナルコンピュータ 米沢事業場の所在地

 NECPはNECのコンシューマー向けパソコン事業を手がける企業で、ご承知の通りレノボ・ジャパンとの合弁会社「NEC レノボ・ジャパン」グループ傘下にある。今回公開された米沢事業場は、NECPのデスクトップ・ノートパソコンの製造を一手に引き受けると同時に、NEC本体に残されたビジネス向けパソコン(Mate、VersaPro)の製造も担当している。

 米沢事業場は生産だけでなく、新パソコンの開発や将来のパソコンに使われる(かもしれない)技術の研究開発も行なわれている。技術開発から生産までを担う、まさにNECパソコンの心臓部にして生まれ故郷というわけだ。

ロビーに展示されていた、米沢事業場で生まれたかつてのノート(ラップトップ)パソコン。「98note」こと「PC-9801N」は、ノートパソコンという言葉を生んだといっても過言ではないエポックメイキングな製品で、記憶にある人も多いだろう

 今回の公開は、米沢事業場の生産現場の見学や改善への取り組みの紹介と、次代のパソコンに向けた技術開発の一端を公開という2本立てであった。まずは生産に関するポイントを紹介していこう。

元トヨタ幹部直伝
8倍の生産性を実現したNECPの生産方式

 NECP米沢事業場では、2万種類におよぶパソコンの生産を担っている。BTO方式での注文が普及した今では、1日に生産されるパソコン約8000台のうち半数近くが、まったく同じ構成がほかにない1台きりの製品という、少量多品種の極みのような状況になっているという。人件費や地代などでコストの高い日本で製造業を続けるのは、パソコン業界に限らず苦しい状況にあるが、NECPでは生産性の改善や注文から配送までの期間短縮によって、海外勢に対抗して国内ナンバーワンのシェアを維持し続けている。

 米沢事業場でのパソコン生産は、いわゆる「セル生産方式」と呼ばれる少人数チーム(米沢の場合3~5人程度)により、コンパクトなライン内で組み立てからソフトウェアのインストール、検査、箱詰めまで行なう方式を採用している。セル生産方式自体は、パソコン生産の現場では珍しいものではない(もちろん工程の細部は異なるが)。だがNECPでは「生産革新」と呼ぶ生産性向上の取り組みにより、2000年頃と比較して8倍以上の生産性を実現しているという。

デスクトップパソコンの「生産セル」。4人程度で1セルを構成し、組み立てから梱包までが完結する

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