USBストレージをつないでNASにする!
メディアサーバー機能があるなら、あとはメディアを入れたストレージを用意すればいい。今回取り上げた無線LAN機器の中にも、コネクタが集約されているところにUSBポートを備える製品がある。これらUSBポートに、USB接続のHDDやUSBメモリーを装着すると無線LANルーター側が機器を認識し、格納されているメディアを検索してネットワーク上に公開してくれるのだ。
ストレージだけではない!
あらゆるUSB機器がつながるnet.USB
興味深いのはアイ・オー・データ機器の「WN-G300DGR」が搭載する「net.USB」機能だ。net.USBとは、USB仮想化技術を応用したもので、USBインターフェイスの信号とLAN信号を相互に変換する働きがある。カメラ(いわゆるWebカメラ)やプリンタ、テレビチューナといった、ストレージだけではないより多くのUSB接続機器を扱うことができるのだ。例えば、WN-G300DGRのnet.USBポートにカメラを繋ぐと、映された映像はLAN信号に変換され、さらに無線LANを経由して離れた場所にあるノートPCに送られる。あらかじめノートPC側にnet.USBクライアントソフトを導入しておけば、再びそこでUSB信号に戻され、映像になって見えるというわけだ。
出先から自宅のファイルにアクセス!
では、メディア以外のファイルはどうなのだろうか? メディアサーバー機能を持つ製品の多くは、同時にファイルサーバー機能も有している。ワープロのドキュメントやアーカイブしたファイル、それにDLNAが対応していない動画データなどへは、ファイルサーバーを介して直接アクセスできる。
過去には、ネットワーク上にストレージを公開するだけの簡易NAS機能もあったが、最近の無線LANルーターでは、セキュリティー意識が高まったこともあり、しっかりしたユーザー管理も行なえる。
さらに、接続したストレージ(NAS)のファイルをWebブラウザ経由でアクセスできるようにしたWebサーバー機能もある。Sambaなどのファイルサーバーは、Windowsなどのネットワーク対応ファイルシステムからしかアクセスできないが、汎用性のあるWebブラウザーならスマートフォンや携帯電話からでもアクセスできる。しかも、ダイナミックDNSを用いてWebサーバーをインターネット側に公開することもできる。
なお、スマートフォンを所有しているのであれば、次のような使い方も効果的だ。家庭内では無線LAN(Wi-Fi)を使ってNASにワイヤレスで接続して直接アクセス。外出時には3G通信網を使うなどしてインターネットに接続し、Webブラウザーを使って自宅のNAS(無線LANルーター)にアクセス。家庭と出先でまったく同じように使えるわけだ。
無線LAN周辺機器カタログ イーサネットコンバーター編
イーサネットコンバーターとは簡単に説明すると、有線でルーターへ接続する必要がある機器(端末)を、無線化することができる周辺機器だ。インターネットに接続できるデジタル家電(テレビやコンポなど)を、無線でルーターに飛ばしてくれる。イーサネットコンバーターへは有線で繋ぐ必要があるが、有線ケーブルをひとつに集約できるので、デジタル家電が多くなっている家では重宝するだろう。値段は1万円以下で買えるものが多いので、家電の買い換えついでに一緒に購入しよう。
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