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これこそゲーム用テレビの集大成

東芝レグザ「ZP2」 ゲーム機能の実力を徹底的に試してみた

2011年09月26日 11時00分更新

文● 鳥居一豊 撮影●篠原孝志(パシャ)、ASCII.jp編集部

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「ポータブルズーム」で、PSP用ゲーム「フロンティアゲート」の画面を表示したところ。PSPの画面がテレビのディスプレーいっぱいに表示されるだけでも、「レグザ」以外のテレビを使っている人には新鮮に映るだろう

 では、さっそくゲームをプレイしてみよう。試してみたゲームは、2011年発売予定のRPG「フロンティアゲート」。コナミとトライエースによる本格派RPGで、PSP用ゲームらしく、通信プレイにより、友人とパーティーを組んでクエストに挑戦することもできる。現在は体験版をダウンロードしてプレイすることが可能で、テストでも体験版を使っている。

 ゲームの詳しいストーリーやシステムについては割愛するが、舞台となる新大陸「フロンティア」は、中世のヨーロッパをベースにした世界観で構築されており、その雰囲気をリアルなタッチで再現している。

 そして、プレイヤーが操作する開拓者たちは、複数の顔や髪型、肌の色などをカスタマイズできるほか、鎧などの装備、武器を変更すると当然表示に反映されるなど、グラフィックにはかなり力が入っている。

試しに、一般的な薄型テレビでPSPのゲーム画面を表示した場合と同じ状態を「ゲームフル」で再現してみた。ゲーム画面自体がかなり小さいことがわかる

「ポータブルズーム」で拡大表示をした場合。画面いっぱいに映像が拡大される

 PSPの画面で見ると、精密感のある映像になっており、なかなかに見応えもある。とはいえ、普通に薄型テレビでズーム表示してしまうと画面はさすがに粗っぽくなる。これを救ってくれるのが超解像技術「レゾリューションプラス」だ。

 レゾリューションプラスをオートにすると、映像のぼやけ感はかなり収まり、細部までより細かやかに再現されるようになる。もちろん、元の解像度が低いので驚くほどの違いはないのだが、実際にプレイしていると案外その差は大きいと感じる。

 特にこのゲームのような中世風の舞台は、ふだん見慣れていないために経験によるディテール感の脳内補完ができず、細部の書き込みの有無で本物らしさが変わってくる。いかにもゲーム画面といった情報量の足りない映像では、ゲーム世界に没入しにくくなってしまう。

「レゾリューションプラス:オフ」で超解像技術なしで表示したところ。ズーム表示の影響で細かい部分がぼやけ気味になっている。特に中央のプレーヤーキャラクターの表情のぼやけ方に注目

「レゾリューションプラス:オート」で、超解像技術を加えた状態。キャラクターの表情がはっきりとし、瞳の形や唇のぼやけた感じがなくなっている。左のテーブルクロスの模様もより織物のでこぼこ感まで明瞭になっているのがわかる

 また、クエストの舞台となるフィールド画面では、鬱蒼とした森や荒涼とした砂漠などが舞台となるが、画面の中心付近に表示されるキャラクターが鮮明に再現されることで、背景となる3次元のポリゴンで表現されたフィールドとの遠近感が際立ち、実際にその場にいるような雰囲気を感じることができる。

 多くの人はPSPの画面が大きく表示されるだけでも満足してしまうと思うが、単純な拡大表示というだけでは、ここまでの満足度は得られなかっただろうと思う。筆者の場合、ハマったタイトルなら100~200時間程度は普通にやりこむが、そのくらいの時間が経過した後で、「レゾリューションプラス」をオフにしてみると、その落差に愕然とする。

遅延の少なさは、プレイの快適性を大きく左右する

 「フロンティアゲート」の場合、戦闘場面はコマンド選択式なので、遅延の影響を感じることはまったくないので、リズムゲームなどのゲームをプレイした印象を付け加えておこう。

 リズムゲームは、画面で表示されるタイミングや音楽のリズムに合わせて、指示されたボタンを押すもので、FPSや対戦格闘と並んで遅延の影響が大きいジャンルだろう。

 体感でテレビの表示遅延を正確に測定できる人はほとんどいないと思うが、遅延が3フレームを超えるくらいに大きくなると、本来ボタンを押すべきなタイミングと、映像で表示されるタイミングにズレが生じ、プレイができなくなる。これはPSP単体でプレイした後に、テレビに接続してプレイしてみるとそのズレ感がよくわかるだろう。

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