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2012年のPCはこうなる! IDF San Francisco 2011レポート 第1回

IDF初日の基調講演で注目はAndroidのAtomへの最適化

2011年09月14日 19時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/

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Googleがインテルプラットフォームに本格展開
インテルは念願のモバイル市場に食い込めるか?

 さて、ここまで説明が終わったところで「最後にもう一つ」ということでオッテリーニ氏が取り出したのが、Medfieldベースの携帯電話だ。MedfieldはIntelが32nmプロセスで製造する携帯電話向けのAtomプロセッサベースのSoCで、やっとリファレンスデザインが完成したことを明らかにした。

 これにあわせてGoogleのアンディ・ルービン氏が登壇、インテルとコラボレーションしていくことを明確に述べた。実のところ、インテルとGoogleは、タブレットやGoogle TVなどで何度か一緒に登壇するシーンはあったが、携帯電話に関してはこれまでインテルが一方的に発表するだけだった。

オッテリーニ氏が右手に持つのがそのAtomベースのリファレンスデザイン。AndroidのHoneycombがインプリメントされているという

Google Vice President of Engineeringのアンディ・ルービン氏。肩書きはシンプルだが、要するにAndroidの生みの親であり、いまもGoogleでモバイル部門を率いているトップである

 つまり、今回の登壇はAtomベースの携帯電話のリファレンスが、(Googleが期待する)一定レベルの品質を満たしたということになるし、また当然ながら対マイクロソフト的な意味合いもある。ただ、2008年にIntelがAtomを発表した時から携帯電話プラットフォームへの強い関心を表明していた同社にとって、インテルとAndroidのロゴが並ぶ日がついに来たのは感慨深いであろうと思われる。

Q&Aセッションでは「で、MeeGoは?」というツッコミが入っていた。とはいえ、まずは主流のプラットフォームでポジションを確立しておかないと、使ってくれるベンダーもなかなか見つからないであろうから、MeeGoにのみ注力していたらいつまでたっても携帯プラットフォームには参入できなかっただろうなとは感じる

 ということで、初日の基調講演はあまり細かな製品ロードマップや詳細には踏み込まない、概括的なものに終始した。2日目のムーリー・エデン(Mooly Eden)氏の基調講演で、もう少し詳細な話が語られることが期待できる。


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