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長~く使える極上のPCケース2011 第6回

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長~く使える極上のPCケース2011【その他番外編】

2011年09月23日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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3R SYSTEM「SPARTAN」(T300-BK)

●URL:http://www.3rsys.com/english/products/view.asp?navi=case&idx_num=145
●実売価格:1万9800円前後

縦に伸びるラインがシンプルさを引き立てている。天板部分は通気口があり、正面からはくぼんで見える

開閉パネルのギミックが魅力

 「SPARTAN」は、韓国3R SYSTEM製のハイエンドケースだ。サイズは230(W)×555(D)×600(H)mmのフルタワー仕様で、E-ATXマザーにも対応するビッグサイズ。そのため、設置スペースは十分な余裕が必要となる。

フロントはフルメッシュ仕様。上半分には5インチベイ5基、3.5インチオープンベイ1基の順で並ぶ

リアはE-ATX対応ということもあり拡張スロットの数が多い。天頂カバーはリアから引き上げることで外せる

通気口のプレートが可動翼のように開閉

 ケース外観を全体的に見ると「どっちがフロントパネル?」と最初は困惑してしまうようなデザインになっている。と言うのも、よく確認すれば5インチベイベゼルやリアパネルなどの配置からメッシュ状になっている方がフロントとわかるのだが、この状態だと天板部分もフロントパネルと見間違うデザインをしているからだ。

フロントコネクターはUSB3.0やe-SATAなどを装備。両端のダイヤルはファンコントローラー

 この天板の5インチオープンベイに見える部分は実は通気口になっており、スライドスイッチの操作で5枚のプレートが飛行機の可動翼のような動きをして通気口を作る仕組みだ。天板直下には200mm角の大型ファンが備わっており、通気口オープン時はここからケース斜め上後方に熱を排出するわけだ。
 開閉プレートの動きとデザインはメカ好きな男子であればちょっと心ときめく仕上がりになっており、モーター音付きの電動式に改造したくなる。ただし、開閉スイッチはかなり重く力を入れる必要があるため難しいかもしれない。

天頂通気口の開閉プレートを閉じたところ。右中央に見えるのが開閉スライドスイッチ

後ろに風が出て行くようプレートは斜めに開く。なかなかそそる開き方とデザインだ

冷却ファンは200mm角2つのみ

 心躍るギミックの天板に比べ、フロントは比較的シンプルな作りだ。流行のフルメッシュ仕様で通気性を重視しており、吸気ファンとしてここにも200mm角の大型ファンを搭載する。ベイユニットは固定タイプで取り外しはできないが、3.5インチベイへのアクセスはサイドから装着する仕組みなので、ドライブの着脱で苦労することはないだろう。
 大型だけありベイの数は5インチ×5、3.5インチ×7(うちオープンベイ1)と大量だ。さらに2.5インチベイも用意されているため、ベイ不足に悩む心配は皆無と言ってよい。

ベイへのドライブ装着はすべてツールフリー。用意されている数も申し分ない

 内部レイアウトは電源下設置タイプ。マザーボード設置スペースの幅は320mmが確保されているため、超ハイエンドのビデオカード搭載も安心だ。もちろん、CPUクーラーメンテナンスホールや電源ケーブル裏配線といった最新トレンド要素も盛り込み済み。

拡張カードの固定もツールフリーで行なえる。リアファンはオプションで、120または140mm角ファンを取り付け可能だ

大型ビデオカードを装着しても、ベイとの間は十分な余裕がある

 冷却に関してはこの手のケースとしては珍しくサイドからの吸排気には対応しておらず、サイドパネルには通風口が存在しない。搭載ファンはフロントと天頂の2つだが、この2つは200mm角と巨大なためこれだけでも冷却は十分だ。

ハイエンド向けケースとしては珍しくサイドパネルに通気口が開けられていない。こうしたケースは逆に貴重だ

ケース内部もブラック塗装。フルタワーケースなので内部の作業スペースは十分過ぎるほど広い

 さらにリアと底面に140mm角ファンをそれぞれ追加できるので、内部に空気がこもる心配はないだろう。なお、200mm角ファン用のファンコントローラーが2基用意されているため、静音向けとしても対応できる点は評価したい。

天頂部の200mm角ファン。ケース幅いっぱいの巨大なサイズだ

底面フロント寄りにも120または140mm角ファンを取り付け可能。ここは防塵フィルタが装備されている

静音ユーザーにもオススメ

 ハイエンド向けケースとしては冷却性能が若干控えめな作りであるものの、静音よりのユーザー視点で見るとこれくらいがちょうどいい。どんな用途でも対応できるオールラウンドなフルタワーケースと言えるだろう。天頂カバーの開閉式ギミックも個性的でユーザーの視線を引きつけるには十分。こういった実用性もあるお遊び要素も魅力的だ。

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