Webサイトのリニューアルや、関連するサブサイトを立ち上げるときに欠かせないのが、現状のWebサイトの把握です。提案書を書くにも実際の制作作業に落とし込むにも、現状のサイトがどのようになっているかを把握しないことには始まりません。
実際に把握すべき内容は、リニューアル提案のためなのか、それとも制作作業のためになのかによって詳細度が変わってきますが、大きく分けると「Webサイトをとりまく環境」と「Webサイト内部」の2つに整理できます。
Webサイトを取り巻く環境
Webサイトを取り巻く環境には、クライアントの状況、運用状況、関連・競合Webサイトがあります。
クライアントの状況としては、Webサイトの運営元である企業の概要と担当者、組織体制、所属部署をはっきりさせます。制作を担当している会社が別にあれば、制作会社についても同様に担当者や所属部署を確認します。
運用状況で把握することは多岐にわたります。更新頻度や更新の内容、制作時に遵守すべきガイドライン、仕様書の有無、担当者のスキルレベルや使用されているソフトウェア、公開時のワークフローや運用ルールなどが必要になります。
関連Webサイトとは、把握の対象となっているWebサイトからリンクしているグループ会社のWebサイトやサービスサイトなどのことです。企業によっては、本家サイトとは別にさまざまなサテライトサイトを設けていることがあるので、可能な限りこれらのWebサイトについても、調査・確認しておきます。
また、競合Webサイトや競合企業の状況を把握することで、提案書や要件定義に盛り込む内容を決めるための参考材料になります。
Webサイト内部の把握
Webサイト内部の把握では、既存コンテンツを確認し、どのように情報が分類されているのか、ページ内の各要素がどのようなフォーマットに基づいて構成されているかといった点を整理します。コンテンツについては、サイトの全体構造を把握するとともに、ページ単位でも構造を確認しておくことが重要です。
具体的な確認事項として、現状のWebサイトのサイトマップとディレクトリ構造の対応、使用されている(X)HTMLの文書型宣言やバージョン、マークアップにおけるアクセシビリティの対応状況があります。また、Webサイトを運用しているサーバーのスペックや提供しているバックエンドの使用可能言語、データベースの種類などがあります。
著者:アンティー・ファクトリー
アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。