タッチパネルでボタンが少なめのGF3
背面の液晶サイズは共に3型(約46万ドット)であるが、GF3の画面比率が3:2なのに対して、E-PL3は16:9のワイドになっているため、見た目はE-PL3のほうが小さい印象だ。マイクロフォーサーズの規格では、撮像素子の縦横比は基本的に4:3なので、液晶を見たときにはGF3のほうが大きく感じるが、タッチインターフェイス用のアイコンが画面内のあちこちに並んでいるため、ちょっとごちゃごちゃした感じだ。
ワイド液晶のE-PL3では、左右に余裕があるため、そこにカメラの機能や状態を表示するアイコンを配置。シンプルで見やすい画面となっている。
背面のインターフェイスは結構似た感じで、最近のデジカメでは多く見かける回転ダイヤル機能を備えた十字キーと、上下に個別に配置されたボタン、それに加えて動画撮影専用のボタンを備えるのは今や標準的な造りだ。
タッチ方式を採用するGF3のほうがボタンが少なく、E-PL3ではそれらのダイヤルやボタンに加え、さらに再生ボタンや消去、拡大縮小専用のボタンが用意され、最近のデジカメとしては煩雑な感じではある。
ちなみに、前回紹介したソニーの「NEX-C3」はタッチ方式ではないが、ボタンの数は少ない。ダイヤル機能付きの十字キーと2つのボタンで構成され、それでいて画面表示をうまく連動するなど十分に分かりやすく、使いやすいインターフェイスを持っている。
その意味では、E-PL3でも工夫次第ではボタンの数を少なくすることもできるだろうが、NEXのようにカメラの状態によってボタンの機能が入れ替わるのは分かりにくく、これを押せばこう動くと決まっているほうが分かりやすいという人もいるだろう。その意味では好みの違いで賛否が分かれるところだ。
個人的には、カメラの状態によっては無駄になってしまう(機能しなくなる)ボタンのスペースを削れば部品点数を少なくできるし、背面スペースを稼ぐことができる。さらに、物理的な接点を減らすことで不具合が少なくなり、さらなる小型化もできそう、と考えてしまう。
オート撮影でのカスタマイズがしやすいE-PL3
この手のファッション性の高いデジカメをはじめ、デジカメを使う多くの一般人はカメラ任せのフルオートで撮影すると思うが、メーカー側もそれを認識しているのか、どれだけ簡単に、確実にキレイに撮れるかを前面に押し出して宣伝している。
GF3では「インテリジェントオートプラス(iA+)」、E-PL3では「iAUTO」がフルオートモードとして用意されている。さらにフルオートの状態でも少しの操作で自分の好みに調整できるのが最近の売りだ。
GF3では「タッチコントロール」、E-PL3では「ライブガイド」という機能が備わり、カメラ任せの露出に多少自分で手を加えることでよりキレイに思い通りの写真が撮れるよう、工夫されている。
GF3のタッチコントロールで調整できる項目は「明るさ」「カラー」「ぼかし」の3つで、それぞれ露出補正、色温度設定、絞り調整を行なうことができる。
E-PL3のライブガイドでは、「色の鮮やかさ」「背景をぼかす」「色合いを変える」「動きを表現する」「明るさを変える」という5つの項目が用意されており、それぞれ彩度調整、絞り調整、色温度調整、シャッタースピード調整、露出補正を行なうことができる。
これらを使えばカメラの専門用語を知らなくても設定を変えることができるので、特別な知識を持たない初心者でも専門的な設定を行なえる。加えて、ライブビューで実際の効果を確認しながら撮影できるので、とても分かりやすいのが魅力だ。
GF3の各機能は文字ではなくアイコンで表示されるため、最初は意味をつかみにくい可能性があるが、E-PL3では文字で明確に表記されているので、マニュアルを読まなくてもちゃんと意味が分かる。
また、E-PL3ではオート時だけでなく、マニュアルモードでも同機能を使用することが可能だ。
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