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この秋に買いたいミラーレス一眼3番勝負! 第1回

どっちのNEXが買い? 最新の「5N」 Vs お手頃な「C3」

2011年09月05日 12時00分更新

文● 周防克弥

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有機ELパネルの新しい外付けEVFは
(今は)NEX-5N専用

新型EVF「FDA-EV1S」。側面のボタンで背面ディスプレーとの切り替えができるほか、顔を近づけると自動的にEVFに表示が切り替わる

 実はNEX-5Nで使えてNEX-C3では使えない重要なオプションがある。それは、NEX-5Nの発表時に一緒に発表された外付け電子ビューファインダー(EVF)「FDA-EV1S」だ。

 FDA-EV1Sは有機ELパネルを採用し、視野率100%で約235万ドットという高精細な映像を表示できるのが特徴。見え具合は少し小さく感じる人もいるだろうが、発色やコントラストは抜群。NEX-C3やNEX-5Nの背面液晶は屋外でもけっこう見えやすいほうだが、直射日光が当たるようなシーンではEVFは本当に重宝する。

上方向90度まで角度調節可能だ

上方向90度まで角度調節可能だ

 EVFをメインで使いたいならNEX-5Nがオススメとなる。

 ちなみに、この新しいEVFは今後登場するNEXで利用可能になる予定だが、今のところNEX-5Nのみ対応となる。つまり、現状はNEX-5専用と考えていいだろう。

レンズのラインアップも増加し
今後が楽しみなNEXシリーズ

「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」は、35mm換算で約82.5mmから315mmまでの光学3.8倍ズーム。手ブレ補正機構を内蔵している。フォーカシングでレンズの長さは変わらないが、最望遠側にズームするとかなり長い。最短撮影距離は約1mと、広角側では物足りないが望遠側、300mmクラスで1mまで寄れるのは嬉しい。価格も4万円台中盤と魅力的な設定だ

「E 24mm F1.8 ZA」はEマウント初のカールツァイスブランドのレンズだ。ほかのレンズは鏡筒の色がシルバーだが、このレンズは黒くなっており重厚な雰囲気がある。35mm換算で約36mmのスナップ向け準広角レンズで、開放F値がF1.8と明るい。かなり大柄だが、その分高性能な予感がする。価格は10万円超となってしまうのは残念

「50mm F1.8 OSS」は35mm換算で約75mmの中望遠レンズ。開放F値1.8と明るく、ポートレートやスナップに向いている。こちらの価格は3万円代後半で、お手軽にレンズ交換を楽しめそう。大きさは標準ズームの18-55mmと同じくらいだ

「E 50mm F1.8 OSS」は35mm換算で約75mmの中望遠レンズ。開放F値1.8と明るく、ポートレートやスナップに向いている。こちらの価格は3万円代後半で、お手軽にレンズ交換を楽しめそう。大きさは標準ズームの18-55mmと同じくらいだ

 折角なのでNEXシリーズ用に発表されたそのほかの周辺機器も紹介していこう。

 NEXシリーズ全体の弱点と言えるのが交換レンズだ。NEX用の「Eマウント」レンズは、C3の発表時に30mmマクロレンズが発表されたが、現時点ではまだ発売されておらず、現状では16mm、18-55mm、18-200mmの3本しかない。せっかくのレンズ交換方式なのに交換できるレンズが少ないわけだが、やっといくつかの交換レンズがお披露目になった。

「LA-EA2」の表面(左)と裏面(右)。内部にトランスルーセントテクノロジー用の反射ミラーが見える

 そして、交換レンズの幅を広げるという意味でも面白いのがマウントコンバーターの「LA-EA2」だ。

 EマウントのNEXにαシリーズ用の「Aマウント」レンズを装着できるという点では、従来からある「LA-EA1」と同じだが、LA-EA2は内部に位相差検出方式のAF機能を内蔵している点が異なる。

「LA-EA1」では取り外し式だった三脚用の台座が固定になった

 LA-EA1はファームウェアアップデートで一部のα用レンズでAFが動作するようになったものの、カメラ本体に内蔵されたコントラスト方式のAFを利用するため、正直言って遅く、あまり頻繁に使う気にならなかった。

 ところがLA-EA2ではαシリーズで採用されている「トランスルーセントテクノロジー」を採用。内部に反射ミラーを設け、位相差検出方式のAF駆動を実現している。その分、重く大きくなってしまい、お値段も約4万円とやや高価なのだが、αと同等の速度でAFを動作できるため実用性は抜群だ。

装着状態。α用の16-35mmを装着して試してみたが、AF速度はαそのもの。素早くピントが合う

装着状態。α用の16-35mmを装着して試してみたが、AF速度はαそのもの。素早くピントが合う

 このように、レンズも周辺機器もどんどん充実していくNEXシリーズ。将来がとても楽しみなミラーレス一眼と言えるだろう。

「E 30mm F3.5 Macro」

「E 30mm F3.5 Macro」

 ちなみに、筆者が個人的に最も楽しみにしているのが今月発売予定の「E 30mm F3.5 Macro」(予想実売価格2万8000円前後)である。最後に、このレンズの解像力をチェックしてみた。撮影はNEX-C3で行なっている。

E 30mm F3.5 Macroの撮影サンプル

F22

F22

 歪曲収差や色収差は目立たず、シャープネスは絞り開放から高い。というよりは絞り開放付近が一番高く、F5.6までシャープネスが持続。それ以上絞るとシャープネスは落ちて行く。周辺部でも描写は変わらず、できるだけ絞りは開けたほうがシャープネスの高い写真を記録できる。

絞り開放で撮影。マクロレンズなのでもっと寄れるが、ピントの合う範囲が非常に狭いので注意が必要になる。背景のボケ方も若干エッジが残っているもののキレイである

絞り開放で撮影。マクロレンズなのでもっと寄れるが、ピントの合う範囲が非常に狭いので注意が必要になる。背景のボケ方も若干エッジが残っているもののキレイである


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