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ネットに生きる現代の匠“CTO・エンジニア”に聞く 第7回

選手名鑑片手にサーバの負荷分散を徹底する、モブキャスト・北田幸弘氏

疲れないゲーム「モバプロ」を支えるプログラマー

2011年08月31日 09時00分更新

文● 古田雄介

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ワールドの世界を超えた対決も思案中

── それでは、モバプロの今後の動きについて、目指しているところがあれば教えてください。

北田 新選手の追加や能力の見直しのほかにたくさんの要望をいただくのは、ディビジョンランキングのような仕組みがほしいという声です。現在のモバプロは、ひとつの大きなワールドという単位があり、その中に50のリーグが入っているんです。それで「友人のいるワールドに移籍したい」という声が多数届いたので、5月からワールド移籍機能を実装したんですが、今度はワールドごとの優劣を計ったり、各ワールドの勝者が戦う場がほしいという声もいただくようになりまして。

和智 現在も、ワールド内の頂点が競い合う「クライマックスカップ」という制度を用意しているんですけど、モバプロ全体のナンバーワンを決める仕組みは今までなかったんですよね。だから今後作っていかないとと考えています。

 ただし、リーグ昇格もリーグチャンピオン対決もせずに、友人たちで自分のチームを競い合うという楽しみ方も大切にしていきたいですね。あくまで世界の頂点を目指す人に向けて、そういう楽しみ方もできるようにしたいということで。

── ちなみに、モバプロのロードマップはどれくらい先まで作っているんですか?

和智 うーん、描けて1年先ですかね。我々のなかでぼやっとした1年後くらいのモパプロ像はあるんですが、毎月採っているアンケート結果を参考に、ユーザー様の声から優先順位を換えつつ進化していくと思います。


選手名鑑とケータイ、PC、チョコレートを抱えて
ユーザーに密接した進化を模索

 モブキャストに入社して怒濤のアクセス集中ラッシュを戦った北田氏は、現在も選手名鑑を机に置いて、複数のケータイとパソコンを触りながら、入社時に目指していた「ユーザーと密接な関係が築ける」ソーシャルゲームを育てている。

 モバプロは5月から8月の約3ヶ月でユーザー数を50万人から100万人に伸ばすハイピッチの成長を続けており、その間の月間売上高も1億円を連続で突破している。この勢いをどこまで伸ばし、ユーザーを楽しませ続けてくれるのか、今後も期待していきたい。

北田氏のオンとオフの平均的な1日のスケジュール

北田氏の七つ道具。フィーチャーフォントスマートフォンは動作チェックで常に動かしているので、充電用のUSBケーブルも欠かせない。パソコンとその脇の選手名鑑も必須の商売道具。そして、脳を常に活性化するために、夏はガム、冬はチョコレートを毎日持参しており、リフレッシュ用の目薬も常にカバンに入れているという

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