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GUIで仮想環境のITシステムを構築

元祖クラウドOS「CA AppLogic」の最新版が日本上陸

2011年08月24日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 8月23日、CA TechnologiesはITシステムを仮想化する仮想化プラットフォーム「CA AppLogic 3.0」を発表した。このCA AppLogic 3.0により、短時間で簡単に仮想ITシステムを稼働、構築、管理できるようになるという。

マシンではなくシステム丸ごと仮想化する「CA AppLogic 3.0」の仕組み(同社の資料より)

 CA AppLogic 3.0は、2010年2月にCA Technologiesがクラウドコンピューティング管理製品のポートフォリオ拡充を目的に買収した3Teraの技術をベースに、今回初めて日本語化されたソリューション。すでに多くの大手企業やサービスプロバイダで導入実績があり、日本でも「KDDIクラウドサーバサービス」などで採用されている。

 一般的な仮想化は「マシン」単位で仮想化を行なうが、CA AppLogicはマシンの集合体である「システム」単位で仮想化を実装するのが大きな特徴となる。起動や停止、コピーなどの操作を、仮想システムに対してワンクリックで実施できる。このため、サービスインやサービスアウト、システムの追加などを数時間単位で行なえる。

 また、異なるグリッドへのマイグレーションもシステム単位で可能。災害対策サイトなどリモートの拠点でまったく同じサービスを迅速に再展開することで、企業の事業継続性をサポートする。さらに、従来のように各仮想マシンに対して個別に操作を行なう場合に比べて、設定のもれや人的ミスを防止することにもつながるという。

 内部的には、複数の物理サーバーをつなぎ合わせて、その上でグリッド基盤を形成する。各物理サーバーが持つCPUやメモリなどを合計し、1つのリソースプールとして透過的に扱うことができる。このため、仮想ITシステムの提供に必要なハードウェアリソースを、無駄なく利用できる。また、特定の物理サーバーのリソース状況を意識することなく、柔軟に仮想ITシステムを構築することも可能だ。

 これまでサーバー仮想化システムとしてXenのみに対応してきたが、CA AppLogic 3.0ではVMware ESX Serverを使うことも可能となった。また、必要に応じてグリッドを構成する物理サーバーの追加/削除や、電源のオン/オフを適宜実施可能なため、グリッド全体のスケールアップや、企業が直面する節電対策をサポートできるという。

GUIで仮想環境のITシステムを構築できる

 価格は最小構成(CPU25ソケット)で394万円。詳細は要問い合わせ。国内ではネットワンシステムズが販売を行なう。

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