スマートフォンの不満としてよく挙げられるのが、“電池がすぐになくなること”だ。しかしその原因は何なのだろうか? ディスプレーが大きいこと? 無線LANを始めとする通信のせい? それともOSそのものが電気を食っている? 夏モデルではほとんどの機種が省エネ設定を搭載しているがその効果はどれほどだろう? バッテリーが長持ちする機種、バッテリーを消費している機能について、2回にわたって調べていく。
電池容量/画面サイズ/省エネ設定で選んだ4台
テスト用に用意したのは
●NTTドコモ「Xperia acro SO-02C」
●NTTドコモ「P-07C」
●au「G'zOne IS11CA」
●ソフトバンクモバイル「AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH」
の4台だ。バッテリーや画面の大小などそれぞれ異なる特色を持つ端末なので、どれがより長持ちするかというより、それぞれの特徴の違いを見ていただきたい。
今回はこれらの機種を使って、よく利用する機能を「初期設定時」「省エネ設定時」と切り替え、その電池の減り度合いを調べてみた。電池の消費はAndroidのスマートフォンでは、「設定」→「端末情報」→「電池残量(%表示)」で見ることができる。テスト前と後の電池残量を見て、何%消費したかをチェックした。もちろん表示が完璧に正確というわけではないだろうから、あくまで目安として理解していただきたい。
今回はまず初期設定時で、各機能がどの程度電池を消費するのが比較した結果から見ていく。次回ではこれらの結果を踏まえて「省エネ設定時」の電池消費を確認して、その効果のほどをチェックする。
ドコモ Xperia acro |
ドコモ P-07C | au G'zOne | ソフトバンク 007SH | |
---|---|---|---|---|
バッテリー容量 | 1500mAh | 1400mAh | 1460mAh | 820mAh |
画面サイズ | 4.2型 | 4.3型 | 3.6型 | 3.4型 |
連続通話時間 | 約350分 | 約240分 | 約450分 | 約230分 |
連続待受時間 | 約400時間 | 約400時間 | 約240時間 | 約300時間 |
ワンセグ視聴 | 約240分 | 約300分 | 機能無し | 約300分 |
テストの前にスペックをチェックする。連続待受時間/連続通話時間は各社で計測の仕方が違うのだが、連続通話時間のほうが計測方法で差が小さいと考えられるのでそちらを注目していただきたい。
ここでまず「おや?」と感じるのは、バッテリー容量と連続通話時間/ワンセグ連続視聴時間が完全に比例しているわけではない点だ。たとえばバッテリー容量が1500mAhのXperia acroと1400mAhのP-07Cは、たった100mAhの差なのに連続通話時間では110分の違いがある。一方、ワンセグの連続視聴時間ではP-07Cの方が60分も長い。またバッテリー容量が820mAhと随分小さい007SHだが、公式のスペックではP-07Cとほぼ同じ連続通話時間/ワンセグ連続視聴時間になっている。
こういった数値を見るだけでも、同じAndroidスマートフォンといっても、機種やメーカーの設計によって、バッテリー消費がいろいろと違っていることが推測できる。では、各テストを見ていこう。
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