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一度使うともう手放せない! SSDを使いこなせ 第1回

安価になったSSD SSD選びと導入のポイントは?

2011年08月22日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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SSDを選ぶときは
何をチェックすればいい?

 SSDを選ぶときには何に注目すればいいのか? まずはリード/ライト性能……と言いたいところだが、多少差があるものの、よほど速度にこだわって爆速を求めている場合を除いては、正直なところあまり気にしなくてもいい。いずれにせよ、HDDより快適な速度だからだ。

 どちらかといえば、フラッシュメモリーの種類が「SLC」か「MLC」か、あるいはキャッシュはあるのかといった点に注目したい。SLC(Single Level Cell)は価格が高いものの、MLC(Multi Level Cell)と比べて書き換え上限回数が多く、信頼性に優れる。一般ユーザーでも入手は可能だが、サーバー用途が主なので価格はMLC型の数倍ということが多い。ある意味、高嶺の花だ。

 MLCは低価格が売りで、SLCと比べると書き換え上限が少ないが、大容量にしても価格を抑えられるため、現在はこちらが多く流通している。適当に選んだSSDはまずMLCと思っていいだろう。またMLCは、携帯音楽プレイヤーやスマートフォンにも採用されている。

SSDのパッケージには、容量や対応情報などが記載されている。リード/ライト速度を記載する製品もあり。ショップ側が記載していることがあるので、購入前によく確認しておこう

最大リード 415MB/s
最大ライト 175MB/s
容量 128GB
SATA 6Gbps対応SSD

 上記は、SSDのパッケージでよく並ぶ文言だ。最大リードは読み込み速度、最大ライトは書き込み速度で、まずはこのふたつをチェックしよう。次に見るのは「SATA 3対応」(SATA 6Gbps)かどうか。マザーボード側の対応も必須となるが、SSDの性能を最大限に引き出すなら、SATA 3対応品にしておきたいところだ。そのためSSDを選ぶときはまず、最大リード/ライト速度を確認してから、次に価格という順で見ていくといい。なお、現状ではキャッシュが搭載されているSSDばかりなので、キャッシュの有無を気にする必要はない。

 もし「SSDとはどんなものか」を体験したいのであれば、実売価格5000~7000円で買える32GB前後のSSDを購入してみよう。システムドライブとしてはやや容量不足だが、ゲームインストール用としては十分。大量のデータを読み込むゲームでは、特にその効果を体感できるだろう。

 物理的なサイズは2.5インチHDDサイズになっているので、3.5インチHDDベイに取り付けたいときには、マウンタが別途必須になる(パッケージに同梱している製品もある)。ただ、ゼロスピンドルということで振動もしないし、発熱も低いため、HDDほど律儀にエアフローを考えなくてもいい。

 そのためぶっちゃけた話、ケース内にポイっと置いておいたり、側面にガムテープでホールドしたりというのもOKだ。筆者の場合では、HDDを増設する場合は3.5インチベイの空きやエアフローなどを考慮していたが、SSDの場合は上記のとおり、だいぶ雑に置けるのであまり考えずに購入して、ぶら下げて放置ということもある。

SSDは可動部が一切なく、かつ発熱も低いというメリットがある。そのため、写真ようにケースにテープ止めでもなんら問題ない

手放せなくなる快適さ
まずはSSDを導入してみよう

 いきなりOSの入ったシステムからではなく、例えばゲームデータのインストール先であれば、書き込み回数を少なくできるだけでなく、膨大なゲームデータの読み込み高速化にも最適だ。HDDとは異なる次元の速さをぜひ体験してもらいたい。

 試験的なデータ保存用途の場合は、いきなり128GBなどの大容量ではなく、30~64GBの低価格なSSDで十分だ。上述しているように置き場所も選ばず簡単に導入できるので、先入観としてSSDに抱いている不安があるのなら、システム以外での運用から始めてみるといいだろう。

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター。紆余曲折あって、PCからゲーム、家電、生活雑貨までやれちゃう体になった。最近はやたらとスマートフォン尽くしな生活を送っている。

 超久しぶりなPC関連であり、かなり自分で不安という始末な自作野郎。SASによるRAID 0環境でシステムを運用中。HDD使用率が30%を越えると増設したくなるタイプに属する。


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