なぜ長寿なのか? LED電球の寿命の謎
LED電球は、コンセントの交流100VではLEDを光らせるには電圧が高すぎるし、交流なのでチカチカと点滅してしまう。
LED電球をチラつかないように安定して光らせるためには、コンセントの交流を直流に変換し、電圧もそれぞれのパワーLEDに適した電圧(だいたい30V~12V)に下げる必要がある。そのため、小さいLED電球の中には、極小のATX電源みたいなものが入っている。
ATX電源の性能を左右する「電解コンデンサー」という部品をご存知だろうか。最近のATX電源は、マザーボードのような個体アルミコンデンサーを用いているものまであるが、LED電球の電源に入っているのは、従来からの電解液を使ったアルミ電解コンデンサー。ご存知の通り、電解コンデンサーには耐熱温度が定められていて、あまり熱い環境で使うとコンデンサーの寿命も短くなる。つまり、LED電球の中にはパワーLEDと電解コンデンサーという、熱に弱い部品が2つも入っているという弱点がある。
通常のLED電球は、だいたい寿命が4万時間だが、密閉照明機器に対応していない電球を密閉式で使うと、熱で寿命が短くなってしまうので注意しよう。ただ、家の中の階段灯のように密閉式の照明になっていても何分も点灯しない場合は、さほど照明内の温度が上がらないので、密閉式に対応していないLED電球を使ってもいいという特例もある(消し忘れに注意!)。
この連載の記事
-
第3回
トピックス
夏休みの工作に! LEDで偽札判定機や暗視スコープを作成 -
第2回
トピックス
省エネのLED電球で本当に電気代を節約できるのか!? -
トピックス
節電節約! LEDで生活が変わる! - この連載の一覧へ