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ミクZ4、3年目の本気! SUPER GT激闘記 第25回

SUGOのマモノに屈せず! ミクZ4は6位でゴール

2011年08月02日 23時53分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 撮影● 鉄谷康博、原 勝弘

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接触で大きく順位を落とすも
SBTで6位まで追い上げた!

 先日の生放送でも触れられた通り、給油にもリストリクターが付けられることになったので、燃費が良くない(給油量が多い)クルマほど不利になる。ミクZ4は大排気量なのでこの影響をモロに受けてしまい、谷口選手曰く「ピット作業で15秒はロスしてしまった」という。

 ピットアウトした頃には11位まで落ちていたが、まだピットインしていないマシンもあるし、タイヤは新品だし、スーパー番場タイムの発動だ! 一気に9位まで順位を取り戻し、このまま上位へと突っ走るかと思われた矢先、1コーナーでGT500の#12 カルソニック GT-Rと接触し、GT-R共々スピンしてコースアウトしてしまう。幸いなことに、マシンへのダメージはなく、すぐにターンしてコース上に戻ることができた。30秒弱のタイムロスで復帰できたのはラッキーだったと言えるだろう。なお、カルソニック GT-Rはグラベルにスタックしてしまい、大きく順位を落としてしまった。

 このときの様子を番場選手はこう振り返る。「完全に僕のミスでした。監督から後ろに何台来ているというのを聞いてて、1台はパスさせたんですけど……。クルマの死角で見えていませんでした。GTというレースは(GT300が)GT500に抜かせるテクニックも必要で、『死角だから見えなかった』というのはプロとしてレースに出ている以上、ありえません。今回のこと(反省)は必ず次に生かします!」

 だが、こういう逆境になればなるほど番場選手の真価が発揮される。じわじわと順位を上げ、なんと6位まで来た。残りの周回数的に、おそらく抜けても前の1台だけだが、すでにタイム差は結構開いている。となると、この順位をなんとしても死守せねばならない。しかも、7位を走るのはあの458である。最初こそタイム差が開いていたものの、残り10周を切ったあたりで458の猛アタックが始まり、またもコンマ何秒の戦いに……。

 ほとんどの人がセパン戦のラスト2周のデジャヴを感じただろう。そして、セパン戦と同じく僅差でミクZ4が抑えきったのだった。谷口選手が「最低でも458より上の順位でフィニッシュしたい」と語っていただけに、6位と7位で差は1ポイントしか縮まらなかったとはいえ、この勝利は価値がある。しかも、同じくチャンピオン争いしているハンコックポルシェ(ポイント3位)もギリギリのところでZENTポルシェに抜かれて5位になったため、ミクZ4(2位)にはあまり追いつかれなかった。

 SUGO戦の最終順位は、1位が#14 IS350、2位が#74 カローラ、3位が#43 ガライヤとJAF-GT勢による表彰台独占という結果になったため、シリーズポイントは完全にバラける形になった。幸い、GSRのラインキング2位の座は動いていない。しかも、今回の6位により合計ポイントが39(ミク)になったのは吉兆の現われに違いない!(たぶん)

 痛車に限定した順位を見ると、6位の#4 初音ミクZ4を筆頭に、9位 #5 マッハ号、13位 #2 エヴァ紫電(初号機)、14位 #7 エヴァポルシェ(弐号機)で、ライバルの#27 イカ娘フェラーリは残念ながらリタイヤという結果だった。

鈴鹿まであと3週間足らず!
いざシリーズ総合優勝へ

 次は700kmから500kmに距離が減ってしまったポッカサマースペシャル、鈴鹿サーキット戦だ。谷口選手は「長距離で2回ピットが義務づけられているので、燃費の悪いわれわれは正直キツイ」と言っていたが、番場選手がGSRデビューした記念すべきサーキットだし、ホンダ系サーキットのジンクスはもはや消えてる(と願いたい)。何より8月はミクさんの誕生月なので、再び表彰台の頂点まで駆け抜けることを期待しよう。

 鈴鹿ではASCII.jpの応援シートも開催するので、みんなでドライバー2人とミクZ4にシートからの声援という燃料をドカンと注入しよう!

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