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モバイルコンテンツ市場の現状と可能性

2011年09月20日 11時00分更新

文●角辻年範/クロスコ

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 携帯電話の普及に伴い、携帯電話で利用できる着信音、ゲーム、電子書籍などのデジタルコンテンツ、いわゆる「モバイルコンテンツ」も多様化しています。最近では、iPhoneをはじめとしたスマートフォンのシェアが拡大しており、AR(拡張現実)技術や位置情報技術のGPSを活用した、モバイルの新しい可能性を広げるコンテンツも出てきています。

モバイルコンテンツの市場規模

 社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムの調査によると、2010年のモバイルコンテンツ市場の規模は前年比117%の6465億円となっていて、着実に成長を続けています。

 ジャンル別で見た場合、これまで最大市場であった「着うた市場」「着うたフル市場」の着信音系市場が減少し、2010年では「アバター/アイテム販売(SNS等)」が逆転、前年比311%と急成長しています。mixiやモバゲー、GREEに代表されるSNSで利用する、コミュニケーション機能を活かしたソーシャルゲームが注目を集めています。

 また、電子書籍市場もコミックを中心に拡大が続いており、今後もKindleのよ うな電子書籍専用端末やiPadなどのタブレット端末が普及するにつれて、電子書籍のラインナップも増加すると考えられます。

 ほかにも、「きせかえコンテンツ関連」やデコメなどの「装飾メールコンテン ツ」が引き続き成長しています。さらに、「動画専門」も、端末の高機能化やパケット定額制の普及、生中継などの新たなビジネスモデルの出現によって利用が大きく伸びています。

注目される2つのモバイルコンテンツ

 2010年にはスマートフォン市場が急拡大し、AR技術やGPSを活用したコンテンツも急激に増加しました。AR技術の活用事例としては、「セカイカメラ」が代表的です。iPhone、Androidのカメラで撮影した映像上に、映像の場所・対象物に関連する「エアタグ」と呼ばれる付加情報が重ねて表示され、ユーザー間で共有できるアプリケーションです。

 また、位置情報の活用例では、「コロニーな生活(コロプラ)」というゲームが知られています。コロプラは携帯位置情報を利用し、「コロニー」という街を成長させていくシミュレーションゲームで、利用者は自分の移動距離分のゲーム内通貨を獲得して、その通貨を使ってコロニーを育てていきます。

 今後はさらに新しい技術が登場し、新技術を活用したコンテンツやサービスも飛躍的に伸びていくと予想されます。いま話題のコンテンツに注目しつつ、最新のコンテンツも積極的にキャッチアップしていきましょう。

著者:クロスコ

クロスコは、映像技術とコミュニケーション支援のサービスドメインを持ち、Webサイト、動画・映像などを組み合わせたクロスメディアプロモー ションを、ワンストップで実現してきました。アナログ停波後のデジタルメディアの多様化、ソーシャルメディアのコミュニケーションにも先立って対応 し、あらゆるタイプのマルチデバイス、マルチスクリーンのコンテンツの制作・開発・サービス提供を行なっています。こうした先進のノウハウにより企業の皆様にこれから必用とされる新しいコミュニケーションの形を、戦略からご提案・提供してまいります。

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