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WebサイトにおけるPDFの活用と作成方法

2011年09月15日 11時00分更新

文●高橋 仁/クロスコ

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 PDF(Portable Document Format)とは、アドビ システムズが開発したデジタル文書フォーマットのこと。異なるコンピュータ環境で元のレイアウト通りに表示・印刷できるのが特徴で、多くの企業サイトでさまざまな文書を公開するために活用されています。

WebサイトでのPDFの使い方

 PDFの主な用途として挙げられるのが、製品カタログやマニュアルです。カタログやマニュアルは、紙媒体が優先して作成されることが多いので、まったく同じ情報をHTMLにコーディングする場合に比べて工数やコストを圧縮し、情報を管理しやすいメリットがあります。最近では、紙媒体をベースに、タブレット端末向けの電子カタログを作成する方法としてもPDFが使われています。

 また、PDFの大きな特徴である「ドキュメントの改変ができない」という性質から、企業が公開するニュースリリースやIR情報、官公庁の公的文書などでも広く採用されています。

 PDFファイルを閲覧するには、「Adobe Reader」などの閲覧ソフトやプラグインを端末にインストールしておく必要があります。Adobe Readerは無料で導入でき、現在では多くのPCにインストールされていますが、PDFファイルへリンクしているページには、ダウンロードサイトへのリンクを設置しておくとよいでしょう。

PDFの作成方法

 PDFファイルは、ワープロソフトやプレゼンテーションソフト、DTPソフトなどで作成したデータを、Adobe Acrobatなどの変換ツールを使って作成します。プリンターで印刷する代わりにPDFに変換する機能もあるので、ほとんどのソフトで作成したデータを変換できます。

 PDFは、OSが異なっても同一の体裁で表示できるのが特徴ですが、使用しているフォントによってはレイアウトが崩れてしまう場合もあります。 PDFの作成時に、文書内で使用しているフォントをPDFファイルに埋め込むよう設定すると、レイアウト崩れを防げます。加えて、Webで公開する場合には、ファイル容量が重くならないように画像の解像度を調整しましょう。また、Web表示用に最適化するように設定すると、Webサーバーからデータをページ単位でダウンロードできるようになり、表示開始までの時間が短縮されます。

 なお、Web上に公開したPDFファイルも、検索エンジンの検索対象になります。ファイル名やPDFファイル内に検索対象にしたいキーワードを埋め込んだり、PDFファイル内でのキーワードの出現頻度を高くしたり、といった基本的なSEO対策は、PDFであっても施しておくとよいでしょう。

著者:クロスコ

クロスコは、映像技術とコミュニケーション支援のサービスドメインを持ち、Webサイト、動画・映像などを組み合わせたクロスメディアプロモー ションを、ワンストップで実現してきました。アナログ停波後のデジタルメディアの多様化、ソーシャルメディアのコミュニケーションにも先立って対応 し、あらゆるタイプのマルチデバイス、マルチスクリーンのコンテンツの制作・開発・サービス提供を行なっています。こうした先進のノウハウにより企業の皆様にこれから必用とされる新しいコミュニケーションの形を、戦略からご提案・提供してまいります。

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