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Web素材の利用とクリエイティブコモンズ

2011年09月12日 11時00分更新

文●高橋 仁/クロスコ

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 Webサイトの制作で使用するあらゆる素材には、著作権を始めとするさまざまな権利が関係しています。写真やイラストなどの画像素材は、権利関係をクリアし、一定の条件下で利用できる「ストックフォト」や「ライブラリー」といったサービス、またはCD-ROMなどでパッケージ販売されている「素材集」を使うのが基本です。

 最近では、コストをかけずに必要な素材を調達するため、ネット上のフリー素材を使うケースもありますが、商業利用が制限されていたり、処理処理がされていない場合もあり、使用にはリスクがあると考えるべきでしょう。

権利関係の種類と許諾範囲

 権利関係をクリアして販売されている素材でも、利用できる範囲にはルールがあります。

 素材集などのパッケージに多い「ロイヤリティフリー」の場合、一度購入した素材は追加料金を支払わずに複数の用途に何度でも使用できます。一方、ストックフォトやライブラリー系の素材に多い「ライツマネージド」は、使用する成果物ごとに料金を払って許諾を得る必要があり、使い回しはできません。この場合、利用履歴が管理されているので、その素材が他のWebサイトや広告で使われていないか、事前にチェックできます。

 また、写真の著作権以外にモデルや人物・建物など写っている対象物にも個別の権利があり、使用する際のネックになる場合があります。たとえば、建物の写真などは、所有者の許可(プロパティリリース)の手続きが必要になることもあります。

 なお、同じ素材でも、国内・国外も含めて複数の会社が代理販売している場合があり、会社によって価格や利用可能な範囲が異なる場合があります。

クリエイティブ・コモンズとパブリックドメイン

 新しい著作権ルールの普及を目指して、著作者がライセンス設定できるようにしたのが「クリエイティブ・コモンズ(CC)」です。利用者は、著作者が示すCCの規定の範囲内で作品を自由に使用できます。ただ、一般企業がクライアントの場合は、特別な理由がない限り、CCで提供される作品をWebサイトの素材として用いることはあまりありません。Flickrなどの写真共有サイトにはCCで提供される写真が掲載されていますが、利用にあたっては条件を十分確認し、慎重に検討しましょう。

 CCと同じく一般に無償使用できる素材には、パブリックドメイン(PD)があり、作者の死後、著作権切れになった作品や国や公共の機関が撮影した写真や映像などの「公共の財」を指します。ただし、管理機関のクレジット表示が必要になったり、使用目的が制限される場合があり、また一般的に写っている人の権利については別途交渉が必要になることもあります。

著者:クロスコ

クロスコは、映像技術とコミュニケーション支援のサービスドメインを持ち、Webサイト、動画・映像などを組み合わせたクロスメディアプロモー ションを、ワンストップで実現してきました。アナログ停波後のデジタルメディアの多様化、ソーシャルメディアのコミュニケーションにも先立って対応 し、あらゆるタイプのマルチデバイス、マルチスクリーンのコンテンツの制作・開発・サービス提供を行なっています。こうした先進のノウハウにより企業の皆様にこれから必用とされる新しいコミュニケーションの形を、戦略からご提案・提供してまいります。

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