多彩な解像度変換が可能な
プリンストン「デジ像 AV-BOX版」
プリンストンのデジ像は、幅184×奥行き123×高さ31mmと、テストしたモデルの中では比較的大きめな部類になるが、カバンの中に入れてもさほどかさばるようなサイズではない。
気になったのは各種端子が前面や背面に配置されており、どこに何を接続をすればいいのかわかりづらかった点だ。
PC用モニターとの接続が前提の製品ということもあり、PCからの出力とビデオ出力をピクチャー・イン・ピクチャーで表示する機能も備えている。また、画質調整や出力解像度の切り替えは付属のリモコンで行なえるようになっており、メニュー画面もわかりやすい。
コンポジット入力のSD映像の画質をチェックしてみた。テストチャートや田園風景を見ると、少々映像は甘くなっている印象になるが、SD映像を直接テレビに接続したときのような映像が潰れたようにはならない。
DVDソフトの再生などでも大きな不満を感じないレベルの映像になった。このあたりは、さすがは単体で1080pにまで解像度を変換できるアップコンバーターのよさが実感できる。気になる点としては、色がやや濃いめに出る傾向だが、このあたりは画質調整によって好みに合わせて加減してやるといいだろう。
続いてPSPでもSD映像を出力してみた(専用のコンポーネント出力ケーブルを使用)。圧縮ノイズはそのまま出てしまうが、マグレックスのMG1000-Nと比べると精細度は優れている印象となる。
花を映した映像もくっきりとした映像になっており、濃い目ではあるがなかなかの映像になる。もう少し解像度感が欲しい気もするが、これはこれでまとまりのいい映像だ。
手頃な価格と入力端子の多さが◎
PSPとの接続で気になるのは、ズーム表示ができないこと。そのため、ゲーム画面は上下左右に黒枠の入った表示になる。PSPユーザーにとっては惜しいが、SD映像のゲームや、DVDソフトの再生用としては十分な実力と言えるだろう。
音質についても、わりとストレートに入力された信号をそのまま出力する印象で、余計な色づけもなく、低域から高域までフラットに再現される。低音域の力強さなど少々物足りない部分もあるが、単体のアップコンバーターにそのあたりを期待するのは少々欲張りすぎだろう。
映像の遅延は少なめで、リズムゲームでも数回プレイすれば身体が慣れてしまうレベルだ。映像と音のズレも気にならなかった。
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