ソニーから、コンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」の新製品3機種が発表された。このうち2機種はCMOSモデルで、新たに超解像ズームなどを搭載する。
超解像で10倍ズームができる「DSC-WX30」
「DSC-WX30」は光学5倍ズームレンズ(25-125mm)を採用しているが、新たに搭載された“全画素超解像ズーム”により解像感を保ったまま10倍(25-250mm)のズームが可能だ。
この技術は同社液晶テレビ「BRAVIA」で採用された超解像技術をベースにしており、すべての画素に対してパターン分析を行ない、WX30が持つパターンデータベース(数百パターンを保持)と照合。最適なパターンを元にして解像感の復元を行なう。
また、動画撮影中に静止画撮影が行なえるが、この静止画に対しても超解像処理を実施。静止画サイズを約4倍(300万画素を1200万画素)にして保存できる。
AVCHDのフルHD動画撮影が可能だが、撮影時の手ブレを抑える「アクティブモード」を搭載。光学式と電子式の手ブレ補正を併用し、より強力に手ブレを防ぐ。
そのほか、HDRにより絵画風の写真を撮れる「絵画風HDR」や、周囲をやや暗めにする「トイカメラ」といった、7種類の効果の写真が撮れる「ピクチャエフェクト」も新たに追加された。
撮像素子は1620万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。3型のタッチパネル液晶(感圧式、約92万1000画素)を搭載する。本体サイズは幅92.2×奥行き19.9×高さ51.9mm、重量は117gとなる。予想実売価格は3万円前後で、発売日は8月5日。
なお、WX30と「Party-shot(IPT-DS2)」を組み合わせることで、新しい撮影機能が利用できる。Party-shotはサイバーショットを合体させることで、自動で回転して撮影を行なう360度回転式の電動台座。WX30と組み合わせることで、人が手を叩くとそちらに向いて撮影し、撮影後は180度回転して背面モニターで写真をプレビューする。
12.2mmの極薄デジカメ「DSC-TX55」
「DSC-TX55」は最薄部12.2mmという薄さが特徴。光学式手ブレ補正と光学5倍ズームレンズ(26-130mm)を搭載するデジカメとしては世界最薄だという。
WX30と同じく全画素超解像ズームを搭載。10倍(26-260mm)相当の解像感の高いズームが可能だ。また、光学式&電子式のアクティブモードやピクチャエフェクト機能もWX30同様に利用できる。
加えて最短0.1秒で合焦する高速AFも新たに搭載。背面には3.3型(122万9000画素)の有機ELモニターを採用しており、静電容量式タッチパネルになっている。
撮像素子は1620万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。本体サイズは幅92.9×奥行き13.2(最薄部12.2)×高さ55mm、重量は109gとなる。予想実売価格は3万8000円前後で、発売日は9月9日となる。
CCD搭載機にも新機種登場
CCDセンサー(1420万画素)を採用する「DSC-W550」は、従来機「W530」から背面モニターを大型化。2.7型から3型となった。光学4倍のズームレンズ(26-104mm)を搭載するなど、そのほかの仕様は変わらない。予想実売価格は1万5000円前後で、発売日は9月9日。