HTMLやCSS、JavaScriptといったWebの技術でスマートフォン用のアプリを開発できるモバイルフレームワークが注目されています。本連載でもこれまで、Web技術を使ってiOS向けのアプリを開発できる「NimbleKit」を紹介してきましたが、他にも以下のような同様のモバイルフレームワークがあります。
スマートフォン向けのアプリケーション開発フレームワーク
- Titanium
- http://www.appcelerator.com/
- PhoneGap
- http://www.phonegap.com/
- NimbleKit (iPhone専用)
- http://www.nimblekit.com/
- JSWaffle (Android専用)
- http://d.aoikujira.com/jsWaffle/wiki/
今回から数回にわたって、「PhoneGap」を使ったiPhone/iPad向けアプリの開発方法を取り上げます。PhoneGapは、iOSやAndroidなどに対応するクロスプラットフォームのモバイルフレームワークで、異なるOS間で同じソースコード(HTML/CSS/JavaScript)を利用できます。ただし、すべてのOSで同一の機能がサポートされているわけでなく、OSやバージョンによって利用できる機能は異なります(以下参照)。
- Supported Features(機能対応表)
- http://www.phonegap.com/about/features/
NimbleKitの場合は、JavaScriptを使ってiOSのAPIを呼び出すイメージでしたが、PhoneGapではHTMLでWebページを作ったうえで、必要に応じてデバイスの機能を補助的に利用します。カメラ機能や録音機能などのデバイス固有の機能を使わなければ、すでにあるWebページをコピーするだけでアプリ化できます。従来のWeb技術との親和性の高さがPhoneGapの特徴です。
このため、アドビ システムズのWeb制作支援ソフト「Dreamweaver CS5.5」でも、PhoneGapをベースにしてiOS/Androidのアプリを構築する機能が搭載されています。