【スーパーコンピューター新製品】日立、「SR16000 モデルM1」を販売開始。
高エネルギー加速器研究機構の次期スーパーコンピューターシステムに採用
2011年07月19日 17時05分更新
【スーパーコンピューター新製品】日立、「SR16000 モデルM1」を販売開始。
高エネルギー加速器研究機構の次期スーパーコンピューターシステムに採用
株式会社日立製作所は、流体解析や気象予測などの科学技術計算分野向けスーパーテクニカルサーバ「SR16000シリーズ」に、POWER7(R)プロセッサーを搭載した新モデル「SR16000 モデルM1」(以下、「M1」)を追加し、7月21日から販売を開始します。「M1」は、従来モデルに比べ、約1.6倍となる1ノード(*1)あたり約980GFLOPS(*2)の理論ピーク性能(*3)を実現しています。
なお今回、「M1」は、大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構(以下、KEK)の次期スーパーコンピューターシステムに採用され、2011年9月1日から稼働を開始する予定です。
<スーパーテクニカルサーバ「SR16000シリーズ」に「SR16000 モデルM1」を追加(ニュースリリース)>
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■「SR16000 モデルM1」の特長
1ノードにPOWER7(R)プロセッサーを4個、メモリを最大256GBまで搭載可能。プロセッサーからの発熱を全て水で排熱できる水冷技術やプロセッサーボードの高密度実装技術により、1ラックに最大96ノードを搭載でき、1ラックあたり94.1TFLOPS(*4)の理論ピーク性能を実現します。これにより、設置面積あたりの演算性能を従来モデル「L2」と比べ約7倍に向上し、高性能なシステムを省スペースで設置できます。
また、外部スイッチユニットなどを介さず、「M1」内の各ノード間を直接ネットワーク結合することで、ノードあたり最大96GB/秒(単方向)の転送性能を実現。これにより、多数のノードを並列接続した大規模なスーパーコンピューターシステムを構築することができます。
▼スーパーテクニカルサーバ「SR16000 シリーズ」について
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■KEKの次期スーパーコンピューターシステムに採用
KEKは、高エネルギー加速器を用いて宇宙や生命の誕生、素粒子・原子核・物質の根源などの解明を推進する研究機構であり、国内外の関連分野の研究者にスーパーコンピューターシステムの計算資源を提供するなど研究活動の支援も行っています。今回、KEKは2011年9月1日から稼働を開始する次期スーパーコンピューターシステムとして「M1」64ノードを導入し、そのうち56ノードを計算ノードとして用います。従来システムと比較し、総合理論演算性能は約25倍の54.9TFLOPS、総メモリ容量は28倍の14TBを実現し、研究者はさらに高速、高性能な科学技術計算処理を行うことが可能となります。
*1 ノード: 並列コンピュータを構成する独立した演算処理単位
*2 1GFLOPS(ギガフロップス): 浮動小数点演算を1秒間に10億回実行する能力
*3 理論ピーク性能: 実際にプログラムを実行したときの性能ではなく、同時に動作可能な全ての演算器が動作したときの性能
*4 1TFLOPS(テラフロップス): 浮動小数点演算を1秒間に1兆回実行する能力
<「SR16000 モデルM1」ニュースリリースはこちら>
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