ライター花茂が選ぶオススメの1台
ソニー「VAIO J VPCJ218FJ」
●URL:http://www.jp.sonystyle.com/Special/Computer/Vaio/J/index.html
●実売価格:16万9800円前後
最近の一体型PCやデスクトップ型PCは、テレビ/音楽/PCの1台3役がトレンド。ただPCとして使う分には、高精細な3DCGを多用したPCゲームをしない限りは、パーツごとの性能が向上した現在で不満を感じることは少ない。となると、テレビ機能と音楽機能を吟味することが、デスクトップPC選びの重要ポイント。そこでボクのおすすめが、モバイル向けCPUのCore i5-2410M(2.30GHz)を搭載した「VAIO J」である。
最近はミニコンポなどの音楽再生専用機の代わりに、PCで音楽を聴くユーザーが増えている。そこで気になるのは、PCに備わったスピーカーの音質だろう。この製品の魅力は、薄型の本体からは想像できない迫力のある重低音を楽しめることだ。
重低音を実現しているのは、液晶ディスプレーとスタンドの間にある空間だ。液晶ディスプレー下部にスピーカーを搭載し、下の写真にある長方形の空間で重低音を増幅させるという仕組みになっている。実際に音を出してみると、Maxボリュームでも音が割れること無く、SF映画の派手な銃撃戦、戦闘機のジェットエンジン音など迫力満点。アクション映画好きなボクとしては好みの音質だ。
VAIOシリーズおなじみのTV番組の録画・再生ソフト「Giga Pocket Digital」の使い勝手も良好。TV番組を録画する際に、高精細な画質と、PSPやケータイなどで持ち運ぶための低画質の録画データを同時に記録してくれる。デジタル放送はダビング10などの制限があるが、はじめから持ち運び用の画質で録画しておけるので、番組管理にあまり神経質にならなくて済むのがいい。
また、録画し終えた番組からユーザーの嗜好を分析しておすすめ番組を自動録画してくれる機能もありがたい。7月はちょうど3ヵ月ごとの番組改編時期にあたる。見たい番組が10本、20本とスタートするので録画を忘れがちだが、かといって観るかどうか分からない番組を全部録画するなどHDDを湯水のように使えるわけでもない。そんなときはやはり、おすすめ番組を録画しておいてくれる本製品は心強い味方になってくれる。
ただ、実際に使ってみて生じた不満もある。それは番組表の色分け表示が詳細ではないのでジャンルがわかりにくいことだ。視覚的にどんな番組がやっているか把握できるだけで、番組表の使い勝手は意外と違いがでるので、ここだけは改善してほしいポイント。
全体的には独自ソフトで初心者でも使いやすく工夫され、ハードウェア性能も上々。テレビ、Blu-ray、ゲームを一台で楽しめる標準(店頭)仕様の「VPCJ218FJ」なら16万9800円前後、スペックを絞ったソニーの直販サイトの「VPCJ21AJ」なら10万8800円(最小構成なら8万1800円)で手に入る。まさにエントリーPCとしてはうってつけの1台だ。
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