ThermaltakeのPCケースは派手なデザインや発光LEDで派手に目立たせる製品が多く、PCケースで強い自己主張がしたいというユーザー層に人気のあるメーカーだ。機能面では静音より冷却を重視した作りで、多くのファンや通気口でエアフローを確保する傾向が見られる。
Chaser MK-I
●URL:http://jp.thermaltake.com/products-model.aspx?id=C_00001719
●実売価格:1万9980円前後
LEDファン満載! 目指せレインボーオーラ!
「Chaser MK-I」(型番:VN300M1W2N)は、エアフローを高めた設計や使い勝手向上のためのギミック、多くの発光LEDを搭載するのが特徴のフルタワーケースだ。ゲーマー向けケースをうたっており、近未来SFライクなデザインのほかにもゲームプレイ用のユニークな機能を搭載する。
カラフルに発光するド派手なLEDファンを搭載
ゲーム向けケースらしく、どのパネルもフラットな部分がほとんどないユニークなデザインだ。フロントパネルは上部にスイッチとコネクター類が用意される。ここにはホットスワップに対応するドライブベイがあり、3.5インチHDDや2.5インチSDDを装着可能だ。また、フロントコネクターにはeSATAが1基とUSB3.0が2基用意されており、外部ストレージの接続手段に悩むことはない。
天板に用意されたスイッチは「LOW」や「HIGH」といった見慣れないものがある。これはトップファンとフロントファンの回転数調整用だ。さらに「FAN LED」スイッチがあり、これを押すとファンの発光色がレッド、ブルー、グリーン、消灯、3色点滅、3色同時発光と切り替わる。発光するトップファンとフロントファンは200mm角とビックサイズなので光はかなり目立ち、特に3色点滅と3色同時発光はド派手であり、ケースをイルミネーションで飾るにはもってこいのギミックだ。
多くの工夫で使いやすいアクセス性能を実現
もう1つユニークなギミックとしてFPSゲームなどでチャット用として利用されるヘッドセットを置くためのホルダーが左パネルに準備されている。大型のヘッドホンもかけることが可能なサイズなので、いろいろと活用できるだろう。
ビデオカード3枚差しに対応する強力冷却
ゲーム向けだけありケース内部もかなり余裕がある。エアフローはフロントの200mm角ファンから吸気し、リアの140mm角ファンとトップの200mm角ファンで排気する。このほかにも底面に120mm角ファン、サイドパネルに200mm角ファンの追加搭載スペースが用意され、吸気の大幅強化が可能だ。
またトップには水冷システム向けの240mmラジエーターを搭載可能など、ヘビーユーザー向けの準備もぬかりない。
ドライブベイは5インチベイが4基、3.5インチシャドウベイが6基と大型ケースとしてはやや少なめ。3.5インチベイはベイ間が広く取られ余裕のある作りになっているが、フロントファンが200mmと巨大なためベイの冷却は問題ない。ただ、最上段と最下段はファンから若干外れるため風量はやや劣るかもしれない。すべてのベイはツールフリーロック機構を備えているので、使い勝手は良好だ。
対応するビデオカード長は330mmかつ3wayをサポート。長さだけでなく3枚差しでも大丈夫というのがミソ。サイドパネルファンのサポートサイズが200mm角というとんでもない仕様になっているのも、ビデオカードを3枚差して使うことを想定しているからであろう。まさにウルトラハイエンド志向ユーザー向けである。
ゲーム向けのハイエンドケースは数多くあれど、本製品は200mm角ファン2基を用いたイルミネーションが強烈な個性を放っている。光りモノが好きな人なら間違いなく購入欲を刺激されるはずだ。ヘッドセット用スタンドもなかなかユニークな発想で、ちょっとした物置に便利と感じる人も多いだろう。
ケース外側にギミック満載なのに対し、内側はスタンダードな作りなのがやや残念ではあるが、性能的に問題はない。ド派手なケースを求めている人の物欲を満足させてくれる一品だ。
(次ページへ続く)
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