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猛暑を乗り切れ! パソコンで節電特集 第1回

ピークシフトに注目! 1番節電上手なノートパソコンはどれだ?

2011年07月19日 12時00分更新

文● 二瓶 朗

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テレビ内蔵ノートでもピークシフト
東芝 dynabook Qosmio T751/T8CW

東芝「dynabook Qosmio T751/T8CW」。15.6型ワイドディスプレーを搭載し、3波対応ダブルTVチューナーにBDドライブを内蔵。バッテリー駆動時間は約4.5時間のオールインワンノート

 東芝の「dynabook Qosmio T751/T8CW」(以下T751)は、3波対応ダブルTVチューナー、BDドライブ、harman/kardonスピーカーなどを搭載する、家電のテレビ+BDレコーダーに近いパソコンと言える。

 節電機能としては、省電力機能である「TOSHIBA ecoユーティリティ」とピークシフト機能を設定する「東芝ピークシフトコントロール」が利用できる。「TOSHIBA ecoユーティリティ」はプリインストールされているが、「東芝ピークシフトコントロール」はユーザーがインストールする必要がある。ダウンロードは不要で、スタートメニューにある「アプリケーションの再インストール」からインストールできる。

 まずはTOSHIBA ecoユーティリティを見てみよう。このアプリ自体には、実のところユーザーが設定を変更できる要素はほぼない。「ecoモード」のオン/オフの切り替えができるのみだ。ecoモードの詳細設定を変更する場合は、Windowsの「電源オプション」からecoモードの電源プランを変更する必要がある。

 TOSHIBA ecoユーティリティ自体では変更できないものの、画面上で現時点での消費電力が数値とグラフで明示されるので、節電に貢献しているという実感は得られやすい。また、1週間以上ecoモードで運用すると、そのログからCO2削減状況も把握できる。

「TOSHIBA ecoユーティリティ」。「ecoモード」オフの状態

ecoモードをオンに。各種設定が即時変更され、消費電力の数値とグラフに変化を実感できる

 ピークシフトの設定ツールである東芝ピークシフトコントロールも、ごく標準的な仕様だ。運用期間と時間を指定できるほか、バッテリーの充電を開始する時間や充電を禁止する時間帯などを指定できる。なお、T751のバッテリー駆動時間は最大約4.5時間なので、2時間程度のピークシフトには十分だろう。

「東芝ピークシフトコントロール」の設定画面。こちらも設定項目は多くなく、シンプルでわかりやすい

 T751の節電機能は、ecoモードにするか否か、ピークシフトを利用するかしないかといった、ほとんど二者択一に近い設定しかできない。しかし、その潔さがある意味、家電的な特定機能のオン/オフのようであり、万人にわかりやすい仕様であるとも言えよう。もちろん、Windowsの標準機能から電源オプションの細かい設定変更も可能なので、家庭で使うならWindowsの設定に詳しい人が設定を作り、T751を使う家族全員が節電できるという感じで利用できるだろう。

まとめ 使い勝手は異なるが節電の意識は高まる

 一口に省電力機能やピークシフト機能と言っても、各メーカーの製品によってその設定方法や使い勝手は異なる。しかし、いずれも設定をしているうちに、節電の意識が高まっていくから面白い。ここで紹介していないパソコンをお使いの場合でも、ツールを追加して節電設定やピークシフト機能を利用したりできることは多いから、ぜひ調べてみてほしい。

 今回試用した中では、富士通のSH76の節電機能が充実していて、大きな魅力に感じた。一方で、設定できることは少なくとも、ユーザーの誰もが節電に参加していることを意識できる東芝のT751も、パソコンにおける節電のひとつの姿なのではないかと思う。

 次回は、省電力機能によって実際にどれだけの節電を実現できているのか、その検証を行なう。

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