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理念あるリニューアルで前年比140%のYシャツ店 (2/3)

2011年07月13日 10時01分更新

文●三浦たまみ

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“手作りサイト”の限界を超えたozieの課題

 商品点数が増えるにつれ問題となったのが、日に日に複雑になるサイトデザインだ。

「オープン当初はお金もありませんでしたから、自作で、手探りでサイトを作っていました。2005年に、さすがにトップページのデザインだけは外注に出しましたが、それっきり。何の手入れもできないまま6年が過ぎ、その間、商品アイテムは増え続け、商品カテゴリの整理は収拾がつかないところまできてしまったんです」

リニューアル前のozie。商品点数の増加によってカテゴリ分類が難しくなっていた

 なるほど、確かに以前のサイトの[メンズシャツ]という大カテゴリをのぞくと、[白シャツ][黒シャツ]など明快なカテゴリもある一方、[背ダーツ入り細身シャツ][ニット鹿の子シャツ]など、どんなシャツなのかイメージしにくいカテゴリも点在している。

 さらには、[商品一覧1][商品一覧2]といった謎のカテゴリもある。増え続ける商品アイテムに対応するため、便宜上、作らざるを得なかったとはいえ、不明瞭なカテゴリはせっかくの顧客を逃してしまいかねない。

 カテゴリ以外でも問題があった。目玉商品をバナーで露出する、ランキングや新着情報で更新感を出すなど、苦心の跡は十分にうかがえるものの、あれもこれもと詰め込み過ぎてしまい、「結局、どの商品がウリなのか分からない」という皮肉な結果を生んでいるのだ。

 こうした状況を常々打破したかったという柳田さん。「餅は餅屋。プロの指南を仰ぐべき」と考え、ネットショップ専門のコンサルティングに定評のあるゴンウェブコンサルティングにリニューアルを依頼。かくして2010年8月から、二人三脚でサイトの大改造に取りかかったのである。

 今年1月、全面リニューアルした新しい「ozie」は、4月には同月前年比の40%増、月商換算で540万円もアップするなど、驚異的な売り上げを記録した。

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