「都市の地図」をイメージしたクールなデザイン
IdeaPad S205のトップカバーには、目立たないが幾何学的なパターンがプリントされている。これは「空から見た都市の地図」をコンセプトにデザインしたもので、光沢あるダークパープルの色合いで表現されている。
カラーバリエーションは、この1色のみ。ディスプレーの開閉はラッチレス構造になっているので、片手でスムーズに開け閉めできる。
バッテリーは標準3セル。セルとはバッテリーパックの中に入っている充電池の数だ。数が多ければそのぶん、長時間駆動が可能になるが、そのぶん重量は重くなる。一般的なノートパソコンを例にとると軽量バッテリーは3セル、標準または大容量バッテリーとして6セルを採用しているケースが多い。
本機の場合はより軽量に運べる点を重視したのだろう。AMD E-350のTDP(設計上の最大消費電力)は18W程度と、CULVノートに多い超低電圧版のCore i3とほぼ同程度である。このあたりを考慮して3セルにしたと思われる。もちろん6セルタイプの交換バッテリーも用意されているので必要に応じて選択するといいだろう。重量は若干重くなるが、駆動時間はほぼ倍に伸びる。
カタログ上の動作時間は3セルの場合、約3.1時間だ。モバイル中心に考えると少し物足りなく感じるが、打ち合わせで使ったり、移動中にちょっとした作業をこなす程度であればなんとかなる水準だろう。携行する際にはACアダプターを持っておくと安心だ。
「IdeaPad S205」(1038J2J)のここに注目
高級感あるデザイン天板と、バランスのとれた性能が魅力のFusion APUを搭載した製品。ネットブックを大きく上回る性能をほぼ同等の価格と少し大きなサイズで実現している。サブノートとしても、普段使いのノートとしても十分な実力を持っている製品だ。
ミニマムなコンセプトだが、キーボードの打鍵感はよく、タッチパッドの適度な摩擦感などフィーリングも上々。全体に使いやすさを重視した製品という印象だ。天板はフィルムの上に透明なポリカーボネートを重ねた光沢感のある素材で、近付いて見ると紫色の独特のパターンが分かるさりげなさがある。デザインを重視しつつも奇抜になりすぎない落ち着いた印象を与えるだろう。
モバイルノートで高負荷な処理というとまず思い浮かぶのが、最近増えてきたハイビジョンのH.264動画再生だが、Fusion APUの支援機能を使えばこのあたりもまったく不満がない。文書作成やウェブブラウズといったベーシックな用途だけでなく、フルHDでの出力が可能なので、HDMIで薄型テレビに接続し、ネット配信された動画を楽しむなど、エンターテインメント用途にも積極したい製品と言える。
※レーダーチャートは、Windowsエクスペリエンスインデックスの結果および、競合機種の原稿執筆時点での平均スペックなどを基準に編集部で独自に作成したものです。製品の特徴をつかむためにご活用ください。
「IdeaPad S205」(1038J2J)の主な仕様 | |
---|---|
CPU | AMD デュアル・コア プロセッサ E-350(1.6GHz) |
チップセット | AMD A50M Fusion コントローラ ハブ |
メインメモリー(最大) | 2GB(8GB) |
メモリースロット(空き) | 2(1)/PC3-10600 DDR3 SDRAM |
HDD容量 | 320GB(2.5インチ、回転速度5400rpm) |
光学式ドライブ | ── |
ビデオチップ | CPU内蔵(AMD RADEON HD 6310グラフィックス) |
ディスプレー | 11.6型ワイド HD液晶(LEDバックライト付き、光沢あり) |
解像度 | 1366×768ドット |
解像度(外部接続時) | 2560×1600ドット(アナログRGB)、1920×1080ドット(HDMI) |
通信機能 | 10BASE-T/100BASE-TX、無線LAN(IEEE 802.11b/g/n) |
インターフェース | USB 2.0×3、アナログRGB端子×1、HDMI端子×1、マイク端子×1、ヘッドホン端子×1ほか |
カードスロット | 6in1メディア・カード・リーダー |
本体サイズ | 幅290×奥行き193×高さ26.3~30.6mm |
重量 | 約1.3kg |
OS | Windows 7 Home Premium(64bit) 正規版 |
Officeソフト | ── |
保証期間 | 1年間 |
価格 | オープンプライス |
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