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Lenovo Ideaシリーズ大研究 第83回

コンパクトノート「IdeaPad S100」を活用する

ネットブックの本領発揮! QuickStartを使いこなす

2011年10月08日 12時00分更新

文● エースラッシュ

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さっと簡単に使いたいなら「QuickStart」

 ネットブックを使うユーザーの不満点に、起動の遅さがある。前回のレビューで触れたように、IdeaPad S100もWindowsの起動までには1分ほどかかる。最近のPCとしてはかなり遅い印象だ。一度起動さえしてしまえば、あとはそれほどストレスなく動作するので、のんびり待てばいいわけだが、やはり調べ物などでさっと使いたい時もあるだろう。そんな時に便利なのが「QuickStart」だ。

クイックスタートを起動するには、電源ボタンの上にあるQSボタンを押す;約10秒で表示される起動画面。ウェブブラウザーとガジェットが表示されている

 QuickStartはレノボが独自に提供するLinuxベースのOSだ。起動のためには電源ボタンの上にある「QS」ボタンを押せばよい。わずか10秒程度でランチャーなどが並んだ起動画面が表示される。ネットワーク設定などが済んでいれば、天気や時刻などの情報がガジェットに読み込まれる。すべて表示しきるまででも20秒程度だ。かなり軽快で、すぐ使い始められる。

 画面下に表示されているメニューは「ドキュメント作成」「予定表」「ブラウジング」「マルチメディア」「その他のアプリケーション」を示している。その他のアプリケーション部分では、楽天やAmazon等が提供するサービスを直接使うアプリケーションの起動や、テーブルゲームなどを楽しむことが可能だ。


ブラウジングから簡単な文書作成までクイックに使える

 まず、最も利用するユーザーが多いであろうウェブブラウジングから確認しよう。ブラウジング機能は、Linux向けのChromeで提供される。

 Windows版と変わりなく、何の問題もなくさまざまなページが閲覧可能だ。YouTubeでの動画閲覧も問題なくできた。開いているページを保存することもできる。保存先にはUSBメモリーを選択することも可能だ。

 保存されたデータは普通のHTMLと画像ファイル等で、Windows側でも開くことができた。

 ドキュメント作成ではSoftMaker Officeの体験版が起動する。ドキュメント作成、表計算、プレゼンテーション作成、PDF閲覧が行えるオフィススイートだ。Microsoft Officeとの互換性もある。ドキュメント作成を行う「TextMaker」ではPDFの書き出しも可能だし、もしQuickStartをメインに使いたいというユーザーがいるならば製品版を購入してもよさそうだ。

 Windowsで利用しているディスクエリアやUSBメモリからもデータの読み出しができ、保存も可能だから、Windowsと行き来しながら作業したい人にも向いている。

 マルチメディアには、音楽プレイヤーとフォトビューワーが用意されている。音楽プレイヤーは標準状態では動かず、追加ツールを導入したがきちんとした音では鳴らなかった。フォトビューワーは直接Windowsエリアのものが読み出せないが、あらかじめWindows側から対応するCドライブの「QuickStart」フォルダ内の「Sample」フォルダに閲覧したい写真を入れておけば、自動的にリストに反映されるから閲覧もできるようになる。

 だいたいの使い方は直感的に理解できるが、右クリックメニューで何かをするという動作がないことと、日本語入力の切り替えが「Ctrl+Space」であることにはとまどうだろう。しかしこれさえわかってしまえば、ブラウザ上からGoogleドキュメントを利用することもでき、なかなか使える。

 基本的にはあくまでもクイックに必要な作業を終えるためのものであり、Windowsと同じように長時間みっちりと使うものではない。しかし、日常的な利用ならこれで困らないというユーザーもいそうだ。

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