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OS X Lion移行計画(後編)〜“使いやすい”バックアップ〜

2011年07月11日 12時00分更新

文● 海上忍

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意外に使える「ディスクユーティリティ」

 「Time Machineだけでは安心できない。ホームフォルダーさえ無事なら問題なし、Lion移行後はSnow Leopardで起動することはないだろう」……と考えるのならば、「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダーにある「ディスクユーティリティ」を使ったバックアップがお勧めだ。

 ディスクユーティリティは、指定したフォルダー全体の階層構造を保ちながらディスクイメージ(*.dmg)に変換する。Finderを使うなどして個別のファイル/フォルダーをバックアップすると、どうしても“取りこぼし”の発生は避けらないが、ホームフォルダー全体をディスクイメージ化すれば、そのような心配はいらない。

 ディスクユーティリティでホームフォルダーを一括バックアップする手順は、以下に示すとおり。なお、バックアップ先の空き領域がホームフォルダーの容量を大きく上回ること、容量にもよるがイメージファイルを保存し終えるには数時間程度必要なことを、事前に確認しておこう。

バックアップ先のHDDをマウントしてから、ディスクユーティリティを起動する

左側のパネルに表示されたバックアップ先のボリュームを選択し、「First Aid」タブ内にある「ディスクを検証」ボタンをクリックする。検証の結果問題が判明した場合、安全性を優先して他のHDDに交換するか、「ディスクを修復」ボタンをクリックして問題を修正する

メニューバーから「ファイル」→「新規」→「フォルダからのディスクイメージ...」を選択する

現われた「イメージを作成するフォルダを選択」ダイアログで、ホームフォルダーを選択する。ダイアログのメニューバー部分に、カレントユーザーのホームフォルダーが表示されていればいい

「フォルダからの新規イメージを作成」ダイアログの「名前」欄に、これから作成するディスクイメージ名を入力する

「場所」欄で保存先の領域(外付けHDD)を選択する

「イメージフォーマット」欄は「読み出し専用」、「暗号化」は「なし」を選択する。ほかの選択肢、たとえば暗号化で高いビット数を指定すると、作成に時間がかかるうえ、後日使うときにもマウント処理が遅くなる。そのため、読み出し専用/暗号化なしの組み合わせが無難

「保存」ボタンをクリックし、ダイアログで管理者のパスワードを入力すると、ディスクイメージの作成が開始される

 上記の方法でディスクイメージ化すれば、階層構造を維持しつつホームフォルダー全体をバックアップできるうえ、マウントにも時間がかからない。普段は単独のファイルとして存在するので、あとから他のHDDへ移動させる場合でも作業しやすいはず。Time MachineやFinderのファイルコピーより時間はかかるものの、後々のことを考えればむしろ効率的と考えるがいかがだろうか。

筆者の環境でホームフォルダー全体をバックアップしたところ、約98GBのディスクイメージが作成された


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