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SEO:グーグル、スパムリンク対策を強化 ウェブマスターへの「指摘」相次ぐ

2011年07月06日 04時11分更新

記事提供:SEMリサーチ

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2011年6月末頃より、グーグルがPageRankの不正操作により検索順位を歪めようとしているウェブマスターに対して、ウェブマスターツールを通じた指摘・警告を行っている模様だ。

有料リンクや隠しリンクなど、不正なリンクにより検索順位を操作しているウェブマスターに向けてグーグルが指摘することは今に始まったことではないが、今回は(1)不正リンクを発信しているサイトの管理者と(2) 不正リンクをうけているサイトの管理者の双方にグーグルが指摘を行っている点が新しい。

前者は、あるサイトの検索順位を上昇させることを目的に作成された、リンク供給用のサイトを指す。こうしたサイトの大半は、発リンクを設置する枠を用意することが目的のため、サイトのコンテンツの品質はきわめて低く、ワードサラダ(日本語として意味をなさないスパムコンテンツ)までいかないが、適当なキーワードを配置し、そのキーワードからターゲットのサイトに向けてリンクを貼りつけている。グーグルは今回、こうしたサイトの管理者に対して、PageRankの不正操作を目的とする、他のサイトに向けたリンクが検出されたことを指摘している。

一方の後者、「不正リンクをうけているサイトの管理者」とは、たとえば有料リンクの購入、リンクファーム的なプログラムへの参加、あるいは先述したリンク供給用サイトなどから、多数のリンクをうけている場合に該当する模様だ。Googleヘルプフォーラムにも該当する相談が投稿されているが、この相談者の場合は原因と考えられる有料リンクが外せないためにすぐに対応ができないようだが、同様のケースは少なくないと考えられる。つまり、たとえばSEO業者にSEOをアウトソースしたものの、その業者が低品質なリンクを大量に貼り付けた結果、グーグルからその指摘が行われるというケースは当然考えられるが、SEO業者がそのリンク外しに応じない場合、対処法が極めて厳しくなる。

米国と比較して、比較的「甘い」対応だった日本国内だが、本件は「日本語のスパムにも厳しく対応する」という姿勢が伺える。SEO業界では何故か「パンダ・アップデート」に注目が集まっているが、倫理的・技術的に「ダメなものはダメ」であり、それはパンダ・アップデートで話題としているコンテンツだけのお話ではない。日本は大丈夫だから・・・という甘い考えは一度捨ててみてはいかがだろうか。


被リンクがはずせない場合の対処方法 (Googleヘルプフォーラム)
http://www.google.com/support/forum/p/webmasters/thread?tid=20507481e821ac37&hl=ja

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