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とある書き手の小物調査ーガジェットチェックー 第1回

気分はスパイ? サングラス型ビデオカメラを遊び倒す

2011年07月06日 15時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)、モデル● 相川夏海

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静止画をチェック!

 静止画の撮影は起動中に側面にある電源ボタンを短く押す。こう、書類を見ながらカチカチとスイッチを押していると、ちょっと昔のスパイ映画気分を味わえる。最近はスマホでも似たようなことができるので、ちょいレトロ気分が適切かもしれない。ゴリゴリと連写して撮影していきたいところだが、本体LED点滅時は書き込み中で、そこでシャッターを切ると、書き込みを中断して新規データを書き込むという残念な仕様のよう。テストショットの大半が保存されていなかった。余裕をもって10秒に1回程度の割合で撮影していくといいだろう。

 解像度自体は高いのだが、画質は正直あまりよくない。またシャッター速度などの撮影時情報が見えないため、薄暗いところでキレイに撮るのはかなり難しい印象だ。写りは意外とよく感じたが、レトロカメラ風味な感じは否めないので、割り切った運用がオススメ。超美麗に撮りたい! という場合は、頭にデジカメをセットしてトライしてもらいたい。

 タイムスタンプは問答無用で表示される仕様で、とくに設定しない場合は、2007年のスタンプがされる。時刻設定は、time.txtをunicodeで作成して、microSDに保存という懐かしいスタイル。マニュアルではややわかりにくいので、事前にサンコーのサポートページを見ておくといいだろう。なおタイムスタンプをすっかり忘れていて、以下の写真・動画は初期状態のスタンプになってしまっている。ごめんなさい。

晴天時の屋外で撮影してみた。緑がつぶれてなんともレトロな感じに

夕暮れどき。シャッター速度が落ちているため、ブレが生じやすいのがネックか

室内で液晶モニターを撮影。いまいち画角がわからないので、思った構図とのズレが激しかった

動画はズレが激しいけど記録には十分

 ここからは実際に装着しながらの様子を動画でチェックしていこう。先に言っておくと、映像と音声のズレが発生しやすい。Class2対応のmicroSDHCカードを使用したのだが、見事にズレた動画ファイルばかりだった。

 激しい動きには弱く、以下の自転車動画でもわかるように、コマ落ちや音声データとの同期ズレが目立つ。これじゃ使えないんじゃね? 感が溢れるのだが、ちょっとした素材や記録メモとしては、一人称視点で十分。パソコンの分解や料理などのメンドクサイ手順を覚えておくときや車両などのメンテナンスに使ってみると面白そうだ。なお、スペック上は最大30fpsとのことだが……各自判断してほしい。

 またWebなどにアップすると問題多々だが、個人利用としては目の前の相手の視線がどこを見ているかといったチェックにも面白いかもしれない。女性の場合であれば、胸元にセットしておくと、まぁすっごくわかりやすい動画を記録できるのではないだろうか。たゆんたゆん。

お待ちかねの動画のコーナーだよ!

 非リア充が作るASCII.jpの読者向けということで、リア充イベントをシミュレートできる貴重な動画を用意した。ご協力は、こっちとかこっちの記事でおなじみの相川夏海ちゃん。「第1回だから特別に協力してやんよ。でね、ご飯食べたーい☆」と実にお優しい。

 さて、上記の動画を見てもわかる通り、同期ズレが激しいし、音声も飛び飛びだ。状況が非常にわかりにくくて残念だが、ガチビンタして頂き、ありがとうございました。

編註:JKにビンタされるイベントいいだろーいいだろー変態って罵られてるんだぞーって、子どもみたいな自慢がムダに長く書いてあったので、笑顔で削除しました。ちっリア充め。

 リハーサルとリテイク含めて、10回ほどビンタ動画を録画したのだが、そのうち録画されていたのは5ファイル。失敗の原因は書き込み中に次の動画の録画を開始しためと思われる。ファイルを見ても、連番がひとつ飛び、ふたつ飛びとなっていたので、写真撮影と同じく、録画終了後はしばらく待っておいたほうがいいようだ。

むさ苦しい絵が続いているので、お口直しです

 ビンタのときは周囲が薄暗かったから音ズレが激しくなったのかもと思い、今度は日中に自転車での走行風景を録画してみた。駆け出しから時速約25kmと加速して、動画の具合を見てみたが、同様に音ズレは激しかった。映像ソース自体はコマ落ちがあるものの、何かに使えそうだし、状況メモとしては問題ないレベルと感じた。「もっと美麗なHD動画を!」という人は、おでこにスマホをくくりつけるなどして、がんばってもらいたい。
 男のロマンアイテムには、気だるいカタルシスといういさぎ良い割り切りと、それらを楽しむ寛大な心が肝要だ。

自転車での走行シーン

 音声データも抜け落ちが多い。耳元にあるわりには録音精度は高く、その点がもったいなく感じた。次バージョンに期待といったところだろうか。

 なお、ボイスレコーダーとしても運用可能で、こちらはけっこう性能がいい。マイク自体は左耳近くに位置するのだが、それでも打ち合わせの内容をしっかりと記録してくれていた。サングラス付けながらというシーンはまずないと思うが……出先でちょっと音を残しておきたいとき、とくに自転車やバイクでお出かけ中にいいだろうか。スマホを取り出すよりも手軽だ。

悪用厳禁だけどメモツールとしては便利

 サイクリング中のメモ撮影や動画素材撮影用としては、けっこう使えるといった印象だ。連続撮影や連続録画には弱いという弱点があるので、コンデジ感覚で連写ということさえしなければ、十分に役目を果たしてくれるだろう。繰り返してばかりだが、悪用は厳禁。紳士ばかりが集う弊誌読者諸君は、ジェントルにサングラス型ビデオカメラを愛用してくれると信じている。あ、リア充どもも、なんかキャッキャッとか海岸でとか好きに使えばいいんじゃないっすかね?

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筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター・フォトグラファーなど、よくわかんない生活を満喫する一級在宅士。媒体問わずエンジョイする系。最近はスマホ漬けライフ。

 リア充ネタしたいので、リア充になりたいです。奇特……じゃなくて、心優しい方は記事やらTwitterでパーソナルを吟味のうえ、ご連絡ください。(書けよ、おら書けよ! どっちの結果でもネタになるだろ! って編集氏が言うんです)


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