エラーページの効果を把握するための指標
前回紹介したエラーに関連する5つの指標のうち4と5が、エラーページの文章やデザイン、機能を工夫した結果の効果を表す指標に該当します。
エラーの影響を把握するための指標
- 1. エラー体験率
- 何%のサイト訪問者がエラーを体験したか?
- 2. 新規訪問エラー率
- 新規訪問の何%でエラーが発生したか?
- 3. エラーコンバージョン率
- エラーにも関わらず、どれくらい目的を達成できたか?
- 4. エラー離脱率
- エラーページを見て何%がそのままサイトを去ったか?
- 5. エラー再訪問率
- 何%の訪問者が後日に再訪問したか?
この2つの指標を前回同様、Google Analyticsを使って計測してみましょう。
Google Analyticsで計測する方法
Google Analyticsのデフォルト機能だけでは、エラーを体験したユーザーが後日、再訪問したかどうか調べることができません。そこで、エラーページを訪問したユーザーにはCookieで履歴を残して、エラー体験者かどうかあとで判断できるようにします。
エラーページのタグ
エラーページには以下のようなスクリプトを仕込み、エラー発生時に「__utmerror」という新しいCookieを発行します。実装を簡単にするために、今回はjQueryとjQuery Cookie pluginを利用して記述します。
jQuery.cookie('__utmerror', document.location.pathname, {expires: 7, path: '/'})
- 設定メモ
- Webブラウザーによってドメインごとに記録できるCookieの数や容量に制限がある点に注意
- 例では再訪問までの期間を7日に設定
- jQueryとjQuery Cookie pluginを先にロードしておく必要がある
通常ページのタグ
前回紹介したGoogle Analyticsの計測用タグを変更し、「_gaq.push(['_trackPageview']);」の前に次の4行を追加します。Google Analyticsがセッションスコープで発行する「__utmb」のCookieが無い場合は訪問開始であり、かつ「__utmerror」のCookieがあればエラー後の再訪問であると判定し、カスタムイベントを発生させています。
if(!jQuery.cookie('__utmb') && jQuery.cookie('__utmerror')){
_gaq.push(['_trackEvent', 'ReturnedFromError', jQuery.cookie('__utmerror')]);
jQuery.cookie('__utmerror', null, {path: '/'})
}
_gaq.push(['_trackPageview']);
- 設定メモ
- エラー体験者の再訪問をカスタムイベントとして計測する
- イベントのカテゴリに「ReturnedFromError」を、アクションにはCookieから受け取った発生時のURLをセットしている