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エラーページのUXをGoogle Analytics+jQueryで解析 (2/3)

2011年07月07日 10時01分更新

文●清水 誠

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エラーページの効果を把握するための指標

 前回紹介したエラーに関連する5つの指標のうち4と5が、エラーページの文章やデザイン、機能を工夫した結果の効果を表す指標に該当します。

エラーの影響を把握するための指標

1. エラー体験率
何%のサイト訪問者がエラーを体験したか?
2. 新規訪問エラー率
新規訪問の何%でエラーが発生したか?
3. エラーコンバージョン率
エラーにも関わらず、どれくらい目的を達成できたか?
4. エラー離脱率
エラーページを見て何%がそのままサイトを去ったか?
5. エラー再訪問率
何%の訪問者が後日に再訪問したか?

 この2つの指標を前回同様、Google Analyticsを使って計測してみましょう。

Google Analyticsで計測する方法

 Google Analyticsのデフォルト機能だけでは、エラーを体験したユーザーが後日、再訪問したかどうか調べることができません。そこで、エラーページを訪問したユーザーにはCookieで履歴を残して、エラー体験者かどうかあとで判断できるようにします。

エラーページのタグ

 エラーページには以下のようなスクリプトを仕込み、エラー発生時に「__utmerror」という新しいCookieを発行します。実装を簡単にするために、今回はjQueryとjQuery Cookie pluginを利用して記述します。


jQuery.cookie('__utmerror', document.location.pathname, {expires: 7, path: '/'})


設定メモ
  • Webブラウザーによってドメインごとに記録できるCookieの数や容量に制限がある点に注意
  • 例では再訪問までの期間を7日に設定
  • jQueryjQuery Cookie pluginを先にロードしておく必要がある

通常ページのタグ

 前回紹介したGoogle Analyticsの計測用タグを変更し、「_gaq.push(['_trackPageview']);」の前に次の4行を追加します。Google Analyticsがセッションスコープで発行する「__utmb」のCookieが無い場合は訪問開始であり、かつ「__utmerror」のCookieがあればエラー後の再訪問であると判定し、カスタムイベントを発生させています。


if(!jQuery.cookie('__utmb') && jQuery.cookie('__utmerror')){
  _gaq.push(['_trackEvent', 'ReturnedFromError', jQuery.cookie('__utmerror')]);
  jQuery.cookie('__utmerror', null, {path: '/'})
}
_gaq.push(['_trackPageview']);


設定メモ
  • エラー体験者の再訪問をカスタムイベントとして計測する
  • イベントのカテゴリに「ReturnedFromError」を、アクションにはCookieから受け取った発生時のURLをセットしている

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