制作者の腕の見せどころである「404 Not Found」エラーページのデザイン。前回は「エラーがどれくらい発生しているのか?」「発生した結果、どのような影響があったのか?」を調べる方法について紹介しました。今回はエラーページの効果を測定する方法について紹介します。
解析の目的は「役立つこと」
404 などのエラーが発生すると、通常はWebサーバーまたはブラウザーが用意したエラー画面が表示されます。エラーが発生したことをユーザーに伝えるだけであれば、デフォルトのエラー画面でもいいはずです。あえてカスタマイズしたエラーページを用意する目的を改めて整理します。
- 本来の訪問目的を達成できそうな別のページへ誘導する(404 Not Foundの場合)
- 工夫の例:
- 入力されたURLから推測した別のURLを提案する
- 検索フォームを掲載してサイト内検索してもらう
- 主要人気ページへのリンクを掲載する
- サイトマップを掲載し、選んでもらう
- 回復後に、またサイトに来てもらう(500などシステム関連エラーの場合)
- 工夫の例:
- 管理者に通知したことを伝え、すぐに直るだろうという期待値を高める
- 要望や質問を受け付ける
- 工夫の例:
- サポート用の電話番号やメールアドレスを掲載する
- 入力フォームをエラーページに設置する
- 良い印象を与える
- 工夫の例:
- 印象的な画像や写真を掲載する
- 軽いユーモアを出す
- 文章や画像で真摯な姿勢を伝える
前回紹介したサクラクレパスと本田技研工業のエラーページは、このうちのいくつかの工夫が実践されていました。こうした工夫が実際に効果をあげているかどうかが、今回の解析のテーマです。