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週刊 PC&周辺機器レビュー 第108回

dv4-3100が目指した「ホームモバイルPC」の実像は?

2011年07月01日 12時00分更新

文● 池田圭一

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「ALTEC LANSING」ロゴを冠するステレオスピーカー。小型ながらも安定した音を出力

 さて、最後になったがオーディオについても少し触れておく。CPUやメモリーなど性能に直結する部分ではなくノートパソコンのサウンド再生に筆者がこだわるのは、どちらかというと瑣末な部分にこそ、その製品に対する開発者の想いが現われると考えるからだ。どれほど見た目がよく、有名音響ブランドのロゴを冠していても、きちんとした音を出すためには設計段階からの細かな気配りが必要である。

 dv4-3100のサウンド再生だが、結論から言えば「かろうじて合格」である。スタイリッシュなボディーのため反響空間の確保には苦労したようだが、本体前面に内蔵された「ALTEC LANSING」ロゴのついたステレオスピーカーからは、アルテックらしい、やや高音の強調された突っ張り感のある音がする。

積極的に使いたいのが、再生音の高品位化を図る「DOLBY HOME THEATER v4」。BDコンテンツなどをシアターモードで再生すると、ノートパソコンとは思えない臨場感が得られる

 ただし、単に鳴らすだけでは音量も頼りなく、くぐもった音になる。それが、搭載された「DOLBY HOME THEATER v4」でサラウンド効果を効かせると、ガラリと変わって聞こえる。それぞれの楽器の音場が明確になり、ボーカルの息づかいも明瞭になる。BDコンテンツの視聴も快適であった。


 これだけ基本性能が高く、美しくスタイリッシュなノートパソコンが5万円前後で買えるのは、正直言って驚いた。コンシューマー向けの低コスト機と言うことで、使い心地や信頼性などで若干割り切った考え方が必要ではあるが、この1台で得られるものは多いはずだ。

HP Pavilion dv4-3100(試用機)の主な仕様
CPU Core i5-2410M(2.30GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス Radeon HD 6750M、CPU内蔵
ディスプレー 14型 1366×768ドット
ストレージ HDD 500GB
光学ドライブ BD-ROMドライブ
テレビ機能 搭載せず
無線通信機能 IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth 3.0
インターフェース USB 3.0×2、USB 2.0×1、HDMI出力、10/100/1000BASE-T LANなど
サイズ 幅340×奥行き238×高さ28~40mm
質量 約2.28kg
OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit版
直販価格 8万2530円(試用機構成)

筆者紹介─池田圭一

月刊アスキー、Super ASCIIの編集を経てフリーの編集・ライターに。パソコン・ネットワーク・デジタルカメラなど雑誌・Web媒体への企画提供・執筆を行なう一方、天文や生物など科学分野の取材記事も手がける。理科好き大人向け雑誌「RikaTan」編集委員。デジイチ散歩で空と月と猫を撮る日常。近著は「失敗の科学」(技術評論社)、「光る生き物」(技術評論社)、「これだけは知っておきたい生きるための科学常識」(東京書籍)、「科学実験キット&グッズ大研究」(東京書籍)、「やっぱり安心水道水」(水道産業新聞社)など。


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