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週刊 PC&周辺機器レビュー 第108回

dv4-3100が目指した「ホームモバイルPC」の実像は?

2011年07月01日 12時00分更新

文● 池田圭一

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底面のカバーを開けると、HDD、メモリースロットにアクセスできる。樹脂製筐体のため堅牢性がやや心配だが、価格を考えると納得

 Core i5-2410MとCore i3-2310Mの性能差がそれほど大きくないことと、ゲーム用グラフィックスに関してはRadeon HD 6750Mに任せてしまえることを考えると、低価格路線で最小構成にするか、それともパワー重視でCore i5-2410M&BD-ROMドライブを選択するか? 難しいところだ。

 底面カバーを開ければ、ユーザーによるメモリーの追加も可能で、USB 3.0ポートの搭載で外部の高速・大容量HDDも使える。将来のOS更新やアプリケーションを考えて、ここは高速CPUを選んでおくのが賢明かもしれない。

各種設定や機能テストは「HP Support Assistant」で総合的に確認できる。空冷ファンの回転まで制御できるのがうれしい

電力消費とパフォーマンスで調整

 消費電力の低いCPU内蔵グラフィックスと、高パフォーマンスの独立GPUを自動的に切り替えて使う機能としては、NVIDIAの「Optimus Technology」が知られている。一方AMD陣営でも、同様の機能を「AMD Dynamic Switchable Graphics」技術として提供している。

 dv4-3100はCPU内蔵GPU(Intel HD Graphics 3000)と独立GPUの「Radeon HD 6750M」を内蔵。アプリケーションがどちらのGPUを使うかは自動判定だけでなく、GPUの設定ソフト「Catalyst Control Center」により明示的に設定できる。

省電力ではHD Graphics 3000を、ハイパフォーマンスではRadeon HD 6750Mを使う。なお、指定しない「割り当てなし」の場合は、HD Graphics 3000が使われる

 試しに「MikuMikuDance」(MMD)で両者を使い分けてみたところ、CPU内蔵GPU(省電力)での描画速度は40~45fpsなのが、Radeon HD 6750Mでは65~70fps程度に向上していた。なお、バッテリー動作時は無条件にCPU内蔵GPUが選択されるようだ。

「MMD」を用いてCPU内蔵GPUとRadeon HD 6750Mの描画能力を比較。3D CGなどではRadeon HD 6750Mが圧倒的に有利だ。なお、Catalyst Control Centerの設定を変えたら、アプリケーションを再起動する必要がある

 使い分けを明示的に指定するには、別途呼び出している子プロセスなども設定しないとうまく働かない場合もあり、設定に手間がかかる。また、バッテリー駆動時間の延長にはそれほど寄与しないことから、使い分けの必要性は悩むところ。日常の操作ではCPU内蔵GPUを使い、ゲームや3Dグラフィックスを使うアプリケーションでRadeon HD 6750Mを使うのがいいだろう。

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