Windows 7エクスペリエンスインデックスで基本性能をチェック
まず始めにWindows 7エクスペリエンスインデックスを使って、「A8-3850」の基本性能を確認してみよう。
プロセッサ性能は「7.3」と今回チェックした中では最も低いものの、Windows7を使う上ではまったく問題のないスコア。グラフィック関係のスコアはグラフィックスが「5.9」、ゲーム用グラフィックスが「6.6」とオンボードグラフィックとしては非常に優秀な結果だ。
CPUコアの性能をチェック
Windows 7エクスペリエンスインデックスにて基本性能の確認ができたところで、次はCPUコアの性能を確認していきたい。AMD A シリーズのCPU部はPhenom IIの改良版で、前述したとおりL2キャッシュが512KBから1MBに、L3キャッシュが排除されている。このあたりがどのようにパフォーマンスに影響するのだろうか。そこで今回はPhenom II 965 BEのクロックを2.9GHzに落とした状態でも測定を行ない、コア自体の性能も確認してみることにした。
Sandra 2011
それでは、まず純粋なCPUの演算能力を確認するために、SiSoftwareの「Sandra 2011」から「プロセッサの性能」と「マルチメディア処理」を実行しよう。
2500Kとの比較では「プロセッサの性能」、「マルチメディア処理」とも大きく差をつけられており、CPUの処理性能では2500Kに及ばない結果となった。
Phenom IIとの比較では定格クロックの965 BEとの差は約17%、2.9GHz動作の965 BEとはほぼ同じスコアで、L3キャッシュの削除分をL2キャッシュの増量でうまく補っていることがわかる。
CINEBENCH 11.5
次に実アプリケーションでのCPU性能を確認するため、「CINEBENCH R11.5」でスコアを計測してみよう。
こちらも、シングルコア、マルチコアとも定格クロックの965 BEとの差は約15%、2.9GHz動作の965 BEとは同等ということで、Sandra 2011と似た結果となった。このことからCPUコアの性能は同クロックのPhenom IIと同等と考えていいだろう。
また、2500Kとの比較ではこちらも1.5倍以上と大きく差を付けられており、CPUコア的には2500Kより下のモデルを競合製品として想定していると思われる。
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ