重いワークロードはどれかを分析する
PCMark 7のスコアを上げる方法を考える前に、まずは計測結果を分析して、どのワークロードが重くなっているのかを、事前に調査してみよう。各ワークロードの実行時間を、ログの記録から逆算してみたのが下のグラフ1だ。もちろんハードウェア構成次第でこの時間は変動する。今回のテスト機構成については、前回のこちらを参照のこと。
お詫びと訂正:掲載当初、グラフの「Image manipulation」の数値に誤りがありました。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2011年6月27日)
PCMark 7では、同じワークロードを3回実行するというのは前回でも解説したとおりだが、WoWでのキャラ作成~ロード時間でストレージ性能を比較する「System storage - gaming」を除けば、各ワークロードにかかる処理時間のバラつきは非常に少ない。
1回目のgamingテストだけが極端に時間を要するのは、実際のゲームを模した作業用データを準備する時間が、非常に長くかかるためだ。上の例では261秒のうち、準備時間で219秒を要しているほどだ。一般的なアプリケーションを使ったベンチマークテストでは、データがキャッシュに溜まっていない初回の結果を捨てることもあるが(あるいは毎回再起動して初回のみを採用)、PCMark 7ではそういう心配をしなくても、精度の高い結果が得られるよう工夫してあるわけだ。
では次に、CPU負荷の情報を見てみよう。Windows 7標準の「パフォーマンスモニター」を使い、ベンチマーク開始時から次の4つの項目をトレースしてみた。
- ¥Physical Disk(_Total)¥Disk Reads/sec
- ¥Physical Disk(_Total)¥Disk Writes/sec
- ¥System¥Processor Queue Length
- ¥Processor Time(_Total)¥% Processor Time
パフォーマンスモニターをPCMark 7実行中に背後で動かして、記録したものが下の画像だ。なお、計測間隔は5秒ごとに設定しており、パフォーマンスモニターを稼動させていても、PCMark 7の総合スコアに大きな変動はなかった。
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