最近、スマートフォン対応を謳ったワイヤードイヤフォンマイクが増えている。音楽が聞けるのはもちろん、着信時に通話したり、リモコンでスマホをコントロールしたりできるものだ。そこで、ボーズの「MIE2 mobile headset」とオーディオテクニカの「ATH-CK400iS」、そしてエレコムの「EHP-SMIN100」を実際に試してみた。
なお、この3製品は端子が4極のミニプラグとなっており、いずれも着信時の応答と切断のためのボタンを備えている。今回は「iPhone 4」と「REGZA Phone IS04」(au)を利用し、これらの操作が問題なく行なえるかどうかもチェックしている。
イヤーピースの形状がユニークな
老舗ブランド「ボーズ」のイヤフォンマイク
ボーズのMIE2 mobile headsetは、先に発売されていた「IE2 Audio headphones」をベースに、マイクと着信用ボタンを追加したモデルだ。
特徴は耳にイヤフォンを固定するシリコン製イヤーチップで、頭を動かしても容易にイヤフォンが抜けてしまうことがない。さらにイヤーチップは耳の中ではなく外(耳介)で固定するタイプなので、カナル型のイヤフォンは苦手という人でも使えるのもポイントだろう。
Y型ケーブルの右耳用のイヤフォンへの途中に、操作用のボタンとマイクがある。耳に装着すると、ちょうどいい位置にマイクがあり、わざわざケーブルを手に持ってマイク位置を調整する必要はない。
対応するスマートフォンは、NTTドコモの「Xperia SO-01B」や「Galaxy S SC-02B」、「LYNX 3D SH-03C」、「REGZA Phone T-01C」、auの「IS03」、ソフトバンクモバイルの「HTC Desire HD 001HT」などとなっている。
今回、まずiPhone 4につなげて確かめてみた。対応機種にiPhone 4は記載されていなかったが、イヤフォン/マイクともに問題なく利用できたほか、着信時にボタンを押せば応答、もう一度ボタンを押せば切断という操作も機能した。なお、着信中にボタンを長押ししてから離すと、通常の携帯電話で切断ボタンを押したときと同じように着信拒否となった。
続けてREGZA Phone IS04につないで確かめたところ、着信時にボタンを押せばiPhone 4と同様に応答することが可能だったが、異なるのは切断時の動作。単に短く押しただけでは切断にならず、長押しした上で指を離さなければならなかった。また、着信中に長押ししても拒否とはならず、指を離したタイミングで応答になってしまう。
なお、これらの動作はMIE2 mobile headsetに限ったものではなく、残りの2製品についても上記と同様の操作となった。あくまでスマートフォン側での処理の違いのようだ。
マイクの感度は上々で、ちょうど口の横に位置することもあって、こちらの声を相手にハッキリと伝えることができる。音質もクリアで、会話が詰まるようなことはなかった。
価格は1万5750円とやや高めだが、音楽を聴くためのヘッドフォンとして利用した場合の満足感も高い。しっかり中低域の音が鳴り、腰の据わったサウンドが楽しめる。高音がいい意味で控えめで、シリコン製イヤーチップの柔らかい付け心地と相まって長時間使っていても疲れを感じにくい。ただ、音漏れが比較的大きいため、電車内などで利用する際には注意が必要だろう。
なお、ボーズでは、iPhone/iPod向けの製品として、「MIE2i mobile headset」もリリースしている。こちらはボリューム操作用のボタンが追加されているのが違いだ。
