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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第70回

ネット接続をテザリングで集約する技

2011年06月21日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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テザリング可能時間は通話時間とほぼ同じ

 テザリングのみを接続した時のバッテリー駆動時間を計測してみた。「AQUOS PHONE SH-12C」でテザリングを有効にして、複数のデバイスから継続してネットを利用し続けた。端末のアプリはすべて終了させ、ディスプレイもオフにしている。

 結果はぴったり4時間(240分)。カタログ値では、3Gの連続通話時間が280分なので、ほぼ通話可能時間と同じと考えていいだろう。4時間も利用できれば十分モバイルルーターとして活用できる。バッグの中にスマートフォンを入れておき、iPadやゲーム機で存分にネットを楽しめる。ただし、スマートフォンでもディスプレイを付けてアプリを利用したり通話したりするなら、劇的に駆動時間は短くなるので注意が必要だ。

 ちなみに、モバイルバッテリーで充電しながらテザリングも可能だった。バッグの中に入れている間は、モバイルバッテリーにつないでおいてもいいだろう。

 最後に、どのくらいのコストダウンになるか、計算してみよう。まずは、NTTドコモならテザリング対応スマートフォンのパケット料金がプラス5000円となるが、モバイルルーターを解約すれば、それだけでペイできる。auの「htc EVO WiMAX ISW11HT」なら丸儲けだ。2台目のスマートフォンはテザリング経由で接続すると決めれば、パケット定額量が最低限で済み、さらに 4000円近く節約できる。充実したアプリを使うためにiPhoneを検討している人も、iPod touchで足りるかもしれない。テザリングを利用しない月は、通常通り6000円程度のパケット定額が適用されるのもいい。

 iPhoneに押されていたNTTドコモとauだが、テザリングを足がかりに逆襲が始まりそうな雰囲気だ。

満を持して登場する「Galaxy S II」にもテザリング機能が搭載されている


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筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。


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