本体の上面右にはパソコンの電源ボタンのほかに、後述する「スグつくTV」と、Windowsを起動せずにウェブブラウジングができる「Quick Web Access」用の「WEB」ボタンが並ぶ。右側面には記録型BDドライブと、音声ボリュームやチャンネル変更などの小さなボタンが目立たないよう配されている。そのほかに、背面左にUSB 2.0×3とアンテナコネクタ(地デジ用とBS/CS用)などがある。
ちなみにB-CASカードは、従来の名刺大カード(3波対応)と、地デジのみ対応のmini B-CASカードを本体底面にセットする。電源は付属のかなり巨大なACアダプターを利用する。
大画面ディスプレーを備える一体型の高級機で見られる、HDMIやコンポジットビデオといった入力端子を備えている点も特徴である。ゲーム機やアナログのレコーダー/ビデオデッキからの映像を、本機をテレビモニターとして表示できるのだ。なお、これら映像入力端子はパソコン側のテレビ機能と連携していないので、録画はできない。
付属品についても紹介しておこう。キーボードはテンキーが付いた薄型のアイソレーションタイプ。Enterキーが異様に大きいのが目に付くが、キーピッチ19mm、ストローク2.7mmと十分なタッチ感を実現しており、なかなか使いやすいものだった。光学式のワイヤレスマウスと専用リモコン、液晶シャッター式の3Dメガネが付属する。
スペックは充実
だが、パソコンとしては割高感も
VPCL229FJ/Bのスペックをチェックしよう。CPUはCore i7-2630QM(2GHz)、本来モバイル用だがクアッドコアで処理性能は高い。メモリーは8GB(4GB×2)を標準搭載、GPUにはGeForce GT 540Mを搭載する。
この組み合わせは大画面のAVノートでもよくみられるものだが、3D対応のためOptimusは使えず、GPUはGeForce GT 540Mに固定されている。そのため、Windowsエクスペリエンスインデックスは好成績となった。また、総合ベンチマークソフト「PCMark Vantage」の総合スコアも「7041」と優秀だ。
PCMark Vantage 32bitのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Memories | TV and Movies | Gaming |
7041 | 5153 | 5963 | 6730 |
Music | Communications | Productivity | HDD |
6540 | 6191 | 4695 | 4465 |
そのほかに、記録型BDドライブ(パイオニア製 BD-RW BDR-TD03)を装備し、2TB HDDを内蔵する。興味深いのは、本体稼動中にHDDのヘッドシークやアクセス音がまったく聞こえないことだ。製品情報ページに内部写真が出ているが、それを見る限りではかなり防音対策が施されているようである。
ただし、空冷ファンの風切り音は、耳につくほどではないが聞こえてしまう。また本体上部のスリットからは、結構な量の温風が吹き出している。省エネへの取り組みも十分とは言えないように思える。カタログ記載値によれば、動作時の無負荷状態で消費電力は約28W、LEDバックライト採用などで抑えられているとはいえ、Sandy Bridge世代のパソコンならもう少し絞り込めるのではないか。
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