このページの本文へ

週刊 PC&周辺機器レビュー 第106回

地デジも3Dで見られる一体型、新「VAIO L」を試す

2011年06月17日 12時00分更新

文● 池田圭一

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本体左側面。主にパソコン用のインターフェースを装備。上からメモリーカードスロット、USB 3.0×2、IEEE 1394、ヘッドホン、マイク

本体右側面。液晶テレビ並みに厚みを抑えてスマート。BDドライブのほかに、音声ボリューム、メニュー、チャンネル変更、入力切り替えなどのテレビ用の操作ボタンがある

 本体の上面右にはパソコンの電源ボタンのほかに、後述する「スグつくTV」と、Windowsを起動せずにウェブブラウジングができる「Quick Web Access」用の「WEB」ボタンが並ぶ。右側面には記録型BDドライブと、音声ボリュームやチャンネル変更などの小さなボタンが目立たないよう配されている。そのほかに、背面左にUSB 2.0×3とアンテナコネクタ(地デジ用とBS/CS用)などがある。

上部右側にある3つのボタン。Windowsを起動しなくてもテレビやウェブブラウジングができる

本体背面にはHDMI入力やビデオ入力端子を装備。本体のディスプレーをモニター代わりに使う機能で、ゲーム機などをつなげて使える

 ちなみにB-CASカードは、従来の名刺大カード(3波対応)と、地デジのみ対応のmini B-CASカードを本体底面にセットする。電源は付属のかなり巨大なACアダプターを利用する。

 大画面ディスプレーを備える一体型の高級機で見られる、HDMIやコンポジットビデオといった入力端子を備えている点も特徴である。ゲーム機やアナログのレコーダー/ビデオデッキからの映像を、本機をテレビモニターとして表示できるのだ。なお、これら映像入力端子はパソコン側のテレビ機能と連携していないので、録画はできない。

 付属品についても紹介しておこう。キーボードはテンキーが付いた薄型のアイソレーションタイプ。Enterキーが異様に大きいのが目に付くが、キーピッチ19mm、ストローク2.7mmと十分なタッチ感を実現しており、なかなか使いやすいものだった。光学式のワイヤレスマウスと専用リモコン、液晶シャッター式の3Dメガネが付属する。

付属のワイヤレスキーボード。巨大なEnterキーが目立つが、特に特別な機能はなくごく普通のキーボードだ

スペックは充実
だが、パソコンとしては割高感も

 VPCL229FJ/Bのスペックをチェックしよう。CPUはCore i7-2630QM(2GHz)、本来モバイル用だがクアッドコアで処理性能は高い。メモリーは8GB(4GB×2)を標準搭載、GPUにはGeForce GT 540Mを搭載する。

 この組み合わせは大画面のAVノートでもよくみられるものだが、3D対応のためOptimusは使えず、GPUはGeForce GT 540Mに固定されている。そのため、Windowsエクスペリエンスインデックスは好成績となった。また、総合ベンチマークソフト「PCMark Vantage」の総合スコアも「7041」と優秀だ。

Windowsエクスペリエンスインデックス。結果的にはHDDが足を引っぱったが、全体では高速

PCMark Vantage 32bitのスコア
PCMark Memories TV and Movies Gaming
7041 5153 5963 6730
Music Communications Productivity HDD
6540 6191 4695 4465

 そのほかに、記録型BDドライブ(パイオニア製 BD-RW BDR-TD03)を装備し、2TB HDDを内蔵する。興味深いのは、本体稼動中にHDDのヘッドシークやアクセス音がまったく聞こえないことだ。製品情報ページに内部写真が出ているが、それを見る限りではかなり防音対策が施されているようである。

 ただし、空冷ファンの風切り音は、耳につくほどではないが聞こえてしまう。また本体上部のスリットからは、結構な量の温風が吹き出している。省エネへの取り組みも十分とは言えないように思える。カタログ記載値によれば、動作時の無負荷状態で消費電力は約28W、LEDバックライト採用などで抑えられているとはいえ、Sandy Bridge世代のパソコンならもう少し絞り込めるのではないか。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン