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【Interop Tokyo 2011】キャリアならではの「プレミアム感」を提供

IPv6、在宅勤務、SNSまで旬を揃えたNTT Comブース

2011年06月09日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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キャリアとしてはほぼ唯一のInterop出展となったNTTコミュニケーションズは、法人向けのSNSやIPv6対応ルーターなど旬の製品やサービスを全面的に揃えた。免震構造と耐震構造を比べる模型やタブレット向けのリモートアクセスサービスなども出展されており、詳細な説明を受けられる。

IPv4/v6共存可能なブロードバンドルーターを展示

 Interop Tokyo 2011のNTTコミュニケーションズのブースで展示されていたのが、「IPv6対応ブロードバンドルーター(仮称)」だ。これは文字通り、IPv6に対応したブロードバンドルーターで、IPv4とデュアルスタックになるのが大きな特徴になる。リバースプロキシにより、家庭内にあるIPv4デバイスとの通信も可能になっているほか、NGNでのネイティブIPv6接続やインターネット接続も可能。ファイアウォールもIPv6に対応する。これまでと同じルーターと同等の使い勝手を実現しているという。

「IPv6対応ブロードバンドルーター(仮称)」

 また、ブロードバンドルーター上にサーバーを搭載したり、遠隔からアクセスできるようにするための試作機も展示した。NTTコミュニケーションズ経由のほか、ISPなどからも販売される予定となっている。

Webマーケティングも本格的に事業展開

 また、デモが行なわれていたのが、企業向けのTwitter/Facebookクライアントである「CoTweet」だ。これは米エグザクト・ターゲットのクラウド型サービスで、日本ではNTTコミュニケーションズが3月から販売を開始している。

 CoTweetは、「傾聴」「対話」「分析」「連携」という4つの機能を持ち、TwitterやFacebookを経由したユーザーのダイレクトな声をビジネスに活かせるようになっている。商品名などのキーワードを登録し、関連するツイートを抽出してきたり、ユーザーに対する公開リプライを担当間で振り分けることが可能だ。また、抽出したデータに対してタグ付けしたり、Twitterの影響力を数値化したKlout値やレスポンスのスピードなどをレポートとして出すこともできるという。そして法人向けサービスとして大きなメリットは、Twitterとの特別契約により、通常削除されてしまう会話などの履歴を完全に残せることだという。震災の影響でコールセンターが使えなくなったかわり、CoTweetを導入してサポートなどを行なったといった大手企業の例もあるとのこと。

意外と知らない免震と耐震の違い

 先頃サービス開始されたばかりの都心型データセンター「東京第5データセンター」も紹介されていた。特に災害対策という観点で、同センターが用いている免震構造と通常のビルの耐震構造の違いがわかるよう、模型に対して振動を与えるデモが行なわれた。実物の模型を見れば一目瞭然なのだが、揺れを吸収する免震構造の方が、IT機器は揺れない。

右の耐震構造はゆれを防げないので、サーバールーム自体も揺れる。その結果、免震構造を採用している

 震災以降、問い合わせも好調で、早くも「次を!」との声もいただいているという。

 その他、遠隔から社内のPCにリモートログインする「Bizデスクトップ Pro」は在宅勤務や電力削減などの課題解決があるため、問い合わせが従来の7倍にふくれあがっているという。Bizデスクトップ Proの場合、仮想PCなどがすべてクラウド上にあるため、導入が容易というメリットがある。最近では、タブレット端末を使う「BizデスクトップPro for タブレット」のようなリモートアクセスサービスも出ており、今後のトレンドとしてチェックしておきたいところだ。

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