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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第202回

NEX-5を片手にローアングルで猫尾行

2011年06月03日 12時36分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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縁側の沓脱石(くつぬぎいし)の上をしれっと通り過ぎる猫。顔がめちゃワイルド。突然の登場に慌てたけど、なんとか撮れた(2011年5月 ソニー NEX-5)

縁側の沓脱石(くつぬぎいし)の上をしれっと通り過ぎる猫。顔がめちゃワイルド。突然の登場に慌てたけど、なんとか撮れた(2011年5月 ソニー NEX-5)

 ネットでいろんな人がアップした猫写真を見ていると、時々「あ、この場所に見覚えある」なんてことがある。場所を教えてもらったり、背景から判断したり、そして近場だとわかると行ってみようかとなるわけである。

 でも、喜び勇んで出かけても、空振りに終わることが多い。猫って自分の縄張りを上下前後左右、三次元的に使いながら自由に動き回っては、目立たないところで昼寝をしているのである。ピンポイントでいつもそこにいるわけじゃないのだ。

 それが悩ましいところであり楽しいところであり、うらやましいところでもある。

 今回もそんな感じで、都内のとある洋館のある公園へ猫目当てで散歩に行くが、案の定、影も形もない。しょうがないのでのんびりして帰るか、と庭の方に回ると、遠くをちょこちょこと歩いていくヤツがいるっ。そっと後を追うと、柵の向こうにするりと潜り込んで、遠くでしれっと座っているではないか。

柵の向こうで発見。首輪をしているので、誰かに飼われているのだろう。キリリとしたいい顔の猫である。こんなローアングル撮影は液晶モニターが稼働するデジカメが活躍する(2011年5月 ソニー NEX-5)

柵の向こうで発見。首輪をしているので、誰かに飼われているのだろう。キリリとしたいい顔の猫である。こんなローアングル撮影は液晶モニターが稼働するデジカメが活躍する(2011年5月 ソニー NEX-5)

 いたっ! でもちょっと距離が離れてるし、向こうから近寄ってくれそうにないし、柵があって入れない。

 名残惜しくてじっと見ているのに、彼はあっさりきびすを返して奥へ去ってしまった。あっちには何があったか、頭の中にこの公園のレイアウトを描く。

 洋館に隣接する和館の庭があるはずだ。先回りしてやる。もはや尾行者、あるいはストーカーと変わらない。困った猫好きである。

 日本家屋へお邪魔し、縁側に出るが、猫はいない。しょうがないので室内の写真を撮っていると、視界の片隅に動くものが。

和館の庭にひょっこり現れたところを縁側から撮影。偶然、いいタイミングで見つけられたのだ(2011年5月 ソニー NEX-5)

和館の庭にひょっこり現れたところを縁側から撮影。偶然、いいタイミングで見つけられたのだ(2011年5月 ソニー NEX-5)

通り過ぎたところで一安心したのか、こちらを振り返る。目が合ったところで1枚(2011年5月 ソニー NEX-5)

通り過ぎたところで一安心したのか、こちらを振り返る。目が合ったところで1枚(2011年5月 ソニー NEX-5)

 慌てて縁側に出ると、とことこと歩いて来るではないか。

 先回りしてみるものである。彼はそのまま縁側下の沓脱石の上を、こちらをじろりと睨みながら素通りし、そのまま奥へ(冒頭写真)。

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