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ライセンスなしでもOK! エアロバティック飛行を体験してみた

2011年06月11日 12時00分更新

文● 伊藤 真広 写真● 布留川司

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エアロバティックを体験!

 今回の体験飛行では、9種類のエアロバティックを体験した。横方向に360度回転する“エルロンロール”をゆっくりと急の2回、縦方向の360度回転“ループ”、180度ループと180度ロールを連続して行なう縦方向のUターン“インメルマンターン”、垂直上昇から翼の先端を軸に横回転して垂直落下へと回転する“ハンマーヘッド”、背面状態による8ノ字飛行を半分だけ行なう“リバースキューバンエイト(ハーフ)”、垂直上昇から機体を水平状態に戻して落ちる“ハンプティバンプ”、垂直上昇しながら横方向にロールする“バーチカルロール”、機体を失速させて錐揉みに入る“スピン”、背面状態で旋回する“背面旋回”だ。

余裕の小宮氏(後部座席)に対して、もう早くも緊張でいっぱいいっぱいの筆者(前部座席)

滑走路に入り、ついにテイクオフ。ダイレクトに地面の衝撃が伝わってくるため、滑走の時点でこれまでに乗ったジャンボジェットとはまったく違う感覚。地面を離れたその瞬間も、はっきりと体で感じることができた

 体験した荷重力は+5Gと-1G。飛行機の離着陸の際にかかる力が+1~2Gくらいで、マイナスGを感じることは普通の飛行機ではまずない。Gに対して弱い人だと、これくらいのGでも失神してしまったり気分が悪くなってしまうことがあるそうだ。
 初心者ということで1つ1つ確認しながらの飛行だったので、酔うこともなく無事に終えることができたが、複数回体験している人のなかには、これらのエアロバティックを連続して体験するとともに、さらに難易度の高い激しいエアロバティックを体験させてもらえることもあるのだという。

エアロバティック体験飛行中の機体。旋回時はともかく降下時(写真右)、筆者の目の前に海面がすごい勢いで近づいてくるため、すげぇ怖い。このまま落ちたらどうなるんだろうと想像してしまったのは言うまでもない

体験飛行を終えて着陸。着陸姿勢も写真で見ていただけるとわかるように、機体を若干斜めにして滑走路に侵入してくる。地面に近づく様子がモロに見えるため、恐怖の瞬間その2だったりする

体験飛行を終えた後は、体験した曲芸飛行を小宮氏が丁寧に解説してくれる。航空自衛隊時代の体験談なども聞かせてくれるぞ

 ちなみにこのエアロバティックの体験飛行、先にも書いたとおり、パイロットのライセンスを持っていなくても、健康な大人であれば誰でも体験できるのだ。
 体験飛行のコースは約12分間で3万円。高いと思う人もいるかもしれないが、エアロバティック機に使用する航空燃料は、ジャンボジェットなどの旅客機で使用されているものより純度の高い航空燃料(自動車燃料で言えば、レギュラーとハイオクの違い)で、その分価格も高いため、燃料代だけでも相当な価格になってしまう。さらに、自分一人のためだけに飛行機を飛ばしてもらえると思えば、決して高くはないのだ。取材で海外のエアショーによく行く布留川氏によると、航空大国と言われるアメリカでも10分で500ドルくらいが相場とのことだ。
 体験飛行への参加方法だが、同団体の公式ウェブサイトの“体験搭乗”の項目にある“詳細はこちら”をクリックするとメーラーが開くので、件名に“体験搭乗希望”と入れて、メールを送ると、AIREXの担当者から諸注意とともに日程に関しての返信が来るというシステムになっている。

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