なんで音が出ないの?
あわしろいくや:そうしてできた「アナログ扱う部分」がAC'97コーデックですな。
ミズノ:論理層と物理層に分けるみたいな理解でOK?
瀬尾浩史:おっけーだと思うペン。
ミズノ:……「97」って1997年の97?
hito:そー。20世紀の話ー。
瀬尾浩史:思えば遠くに来たものペン……(たそがれ)。
やまね:ペンギンが遠くを見ている……。
hito:で、いまどきのオンボードサウンドの多くはこのAC'97の末裔だったりします。後継版は「High Definition Audio」(Azalia)っていう規格で、まあ要するに対応できる周波数とか、いろんなものを拡張したものだと思えば。ここで重要なのは、「各種ジャックを自由に配置できるようになった」ってところですね。
編集S:お、なにか核心めいたところが出てきた!
ミズノ:自由に配置できるってことと、問題が起きる可能性があるってことはコインの裏表ですからねー。
さかもっちー:そうですねー。
hito:このジャック配置の問題は、まあ要するに「ノートPCなんかだと、何がどう接続されているのか予測できない」なんてことがある、って話です。ノートごとにカスタマイズされてたりもしますから。
編集S:それで「ドライバレベルでは見えてるけど音が出ない」ってやつが出てくる、と……?
さかもっちー:なぜか「ライン入力」にヘッドフォンをつなぐと音が聞こえる、っていうのはそれが原因……?
hito:まあ他にも色々ありえるんですが、多いのはそんな感じですね。
編集S:うーむ、奥が深い。
ミズノ:これを使ったトラブルシューティングは次回やるのがいいかなぁ。今回は背景知識ばっかりやればいいんですよ!
編集S:ではそれで。
あわしろいくや:で、「ドライバとして見えている」の部分の説明も必要ですな、きっと。
編集S:うむ。よろしく。
さかもっちー:担当のさかもっちーでーす。
やまね:担当なのか……。
瀬尾浩史:細かいところは気にしない方向でいくペン。
小林:確か、さかもっちーさんが描いた図がありましたね。
hito:これですね。
あわしろいくや:魔方陣みたいですなぁ。
編集S:ええと、これは要するに、「いろいろなデバイスやアプリがあるけど、全部“ALSA”という仕組みで音が出ている」という読み方をすればおっけー?
hito:おっけーです。大抵のUbuntu環境では、「サウンドドライバ」というのはALSAドライバとイコールですし。
編集S:ALSAっていうのはどういうものなんだろう?
さかもっちー:要するに、「Linuxにおけるサウンドの仕組み」です。
hito:ALSAっていう仕組みに基づいてドライバを書くと、APIに従ってアクセスするアプリケーションであれば簡単に音が出ます、と。まあ実際にはもっといろんなラッパーを経由するんで、プログラマが意識することはあんまりないです。
ミズノ:「ALSA」というものを経由して音が出る、と理解しておけばいいと。
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