昔ってどうだったの?
hito:ALSAはとっても高性能で、レイテンシは短いし音質劣化はあまりしないしと、とても良い実装のひとつです。
さかもっちー:Linux環境でのサウンド再生・録音はALSAが基本ですね。ALSAのユーザーランドインターフェースに音を流し込むと、それがALSAカーネルモジュールを経由してハードウェアに出て行く、と。
編集S:ところでALSAって何の略なので?
あわしろいくや:「Advanced Linux Sound Architecture」の略ですな。
編集S:ぬ、「Advanced」ということは、その前にも何かあったのか……。
hito:ありましたねぇ。歴史的経緯で丸ごと捨てて書き直してたりしますんで、いろいろとややこしいんですが……でもそこはまた後で。先に、「ALSAの周りを取り囲んでいるもの」も見ないと。
編集S:最初にあるのは……ああ、なんかPulseAudioとかいうモノがある! これがトラブル満載のPulseか!
小林:トラブル満載というわけではないように思いますが……。
ミズノ:たまにCPU100%食ってたりとかしますけど、必ずしもPulseのせいってワケじゃないですねぇ。
やまね:便利なんだけどねぇ。
編集S:PulseAudioって何をしてるもの?
さかもっちー:仮想サウンドデバイスとしてシステムに登録されて、アプリケーションごとに音量を調節したり、ミキシングをしたりします。
さかもっちー:デスクトップ環境の普通のサウンド出力は、「いったんPulseAudioのALSA互換インターフェースに入力されて、そこからハードウェアのALSAドライバ経由」という感じですね。
編集S:何を言ってるのか分からないぞ!
さかもっちー:「PulseAudioは、ALSAサウンドデバイスのフリができる」+「そこで受け取った音を、本物のALSAサウンドデバイスに投げる」ですね。
編集S:ああなるほど、仮想サウンドデバイス。……しかしそれで何が嬉しいのかわからない。
hito:アプリごとにボリューム調整したり、複数のサウンドストリームをソフトウェアで合成したりできますね。
あわしろいくや:アプリごとにボリュームが調整できるのはPulseAudioのおかげなんですな。
編集S:ほほー。
あわしろいくや:PulseAudioがなかった時代には戻れませんなぁ。
hito:「Pulseがなかった時代のサウンド操作への擬似的なインターフェース」もありますから、戻る必要はたぶんないですねぇ……。
編集S:「Advanced」じゃないやつ、か……。
hito:まあ古くは「OSS」っていうヤツがいまして。これ、サウンドデバイスとしては結構致命的なんですけど、一度に一個のアプリケーションからしか占有できないんですよね。
さかもっちー:新しめのOSSだと4ストリームまで受け取れるんですけど、それでも少ないですよね。
あわしろいくや:で、Pulseが必要になるわけですな。
編集S:ということでそろそろお時間なわけですが……。
hito:予定してた、トラブルシューティングとかPulseAudio使いこなしとかはまったくたどり着いてませんねぇ……。
瀬尾浩史:じゃあ次回はそれになるペン?
小林:そうですね。
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