このページの本文へ

痛車でラリー! メロンブックスインテ2年目の挑戦 第4回

大荒れの久万高原! メロンインテはリタイヤに

2011年05月20日 21時00分更新

文● 中村信博 ●写真/中島正義、MRCサポーターズ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 これまでJN-3クラスのトップを走っていた、昨年度のクラスチャンピオン香川秀樹選手/嶋田創選手組LUCKインテグラが、SS5でタイヤをバースト。ここだけで1分近いビハインドを背負って大きく後退し、代わって曽根崇仁選手/桝谷知彦選手組インギングセリカがトップに浮上。そしてメロン号も、ついに3番手へと踊り上がった!

眞貝選手「今回のラリーで、自分自身一番頑張ったステージがSS5でした。SS2でビビり過ぎたところは、勇気を出して一段階ずつスピードを上げ、逆に余裕がなかったところしっかり抑えて、と自分なりにメリハリをつけて走ったつもりです」

キャラリーステージを前に時間調整するメロン号。リヤを見つめる2人の表情がいくぶんか暗い。若干セッティングがオーバーステア過ぎた傾向があり、高速セクターや下りで安心してアクセルを踏んでいけないという

メロン号がデイ1最終のサービスBに入った。これが終わるとパルクフェルメ(車両保管)に入り、翌朝のサービスCまでマシンに触ることができない。タイヤ交換のほか、リヤ周りを中心にできる限りの補修を施していく

使用済みタイヤを見てもあまり減っているようには見えないが、よく見るとブロックの一部が千切れかけている。ステージがかなり荒れていることを想像できるが、これでもまだまだ序の口だ

 一方その頃、CJRTで出場する2台のプロトン・サトリアネオ、明治慎太郎選手/漆戸あゆみ選手組の1号車と、石川昌平選手/菅野総一郎選手組の2号車は、JN-3クラスの9~10番手あたりのタイムで着実に各ステージを消化していた。一発の速さはないが、それもそのはず。今回のCJRTの2台マシンは、ミッションやエンジンの制御コンピュータなどがまったくのノーマルなのだ。しかも投入したてのマシンで、無理をするとどこがトラブルを起こすかわからない。CJRTの松井 悠監督によると、今回はあくまでテスト参戦で、後半戦に向けてデータを積み重ねるのが目的だという。

 だが、そんなCJRTにも悪夢が襲う。SS5、スタートから約4km地点の左コーナー。ドライバー石川選手の一瞬の判断ミスなのか、2号車がコースアウトして5mほどの斜面を転落。フロント周りを激しく損傷してリタイヤしたのである。これでCJRTの残る1台、明治選手の駆る1号車には「絶対完走!」の至上命令が出されたのだった。

リタイヤ地点から引き上げられ、サービスパークに戻ってきたCJRT2号車。ダメージが大きいように見えるが、実は重要部分のダメージは最小限で済んでいるため、バンパーさえ修復すればデイ2の出走は可能だという。しかし、今回は用心のためにイベントからの撤退を選択したそうだ

 デイ1だけで3台のマシンが戦列から離れたJN-3クラス。全体を見れば、1日目で8台ものマシンがリタイヤの憂き目にあっている。そして、デイ1を走り終えた各マシンがパルクフェルメ(車両保管)に入る頃、空からポツポツと水滴が……。ついに心配していた雨が降り始めた! 明日のデイ2、路面は確実にウェット&マディな状況となるはずだ。間違いなく、状況はさらに苛酷なものとなっていくだろう。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ