UIの進化が、市場を変える
冒頭で述べたように、現在のタブレットが関心を集めているのはビジネスコンシューマーというべき層。つまり仕事で活用する端末としてのタブレットが再評価を受けている。
その背景には、スマートフォンが一般化して、これまで不便さを感じていたパソコンで行うような作業も外出先で快適にこなせるという気付きがあったためだろう。そして、その快適さを追求するために、主にソフトウェアやインターフェース面での改良が大きく進んだ。
マルチタッチやフリック入力はその一例だが、こうした改善がパソコンのほうにも影響を与えているのは興味深いところだ。
一方で竹内氏の話にもあったように、企業ネットワークへの接続や営業マンが持つツールとしてタブレットを考えた場合にパソコンと同等の管理性・セキュリティーが求められるのは想像に難くない。企業向けのビジネスは一社で完結することは少なく、各分野で技術を持った企業と企業が手を取り合って協業していくのが一般的なスタイルだから、Windowsで培ったこうしたエコシステムも有効に活用されるべきだろう。
これまでの不自由さから解放され、新しい価値を提供するデバイスへと進化しつつあるスレートPC。その将来にもぜひ注目していきたいところだ。